手作り石鹸の魅力のうちのひとつに美しく混ざり合ったカラーがあります。素朴な色合いの石鹸も自然な風合いでいいのですが、せっかくなら好みのカラーを選んで、素敵な石鹸を作ってみたいと思いませんか。
最近では、見た目が宝石のような石鹸が人気のようですが、いったいどのようにすればそんな素敵な石鹸ができるのでしょうか。
今回は、手作り石鹸の着色と色付けについて詳しくみていきましょう。
手作り石鹸の着色素材は、鉱物色材、天然色材、食用色素などがあり、豊富なカラーバリエーションでハンドメイドを楽しむことができます。
原料別にみていきましょう。
・鉱物色材
鉱物系の素材は発色がいいので、少量であってもしっかりとした色が付きます。ほんの少し入れるだけで十分です。
・天然色材
手作り石鹸の天然色材は、カラーバリエーションが豊富で素材もさまざまです。また、竹炭は炭の中でも表面の細孔の数が多く、石鹸に入れることで汚れやにおいを取り除いてくれる作用が期待できます。
・食用色素
植物から生まれたハーブスパイスは、自然の調味料で身体にもやさしいです。石鹸の色付け材料としても人気が高く、安心安全な素材です。
用途別では次の通りです。
・コールドプロセス用
オイルを高温で加熱せず、ゆっくり低温で長時間かけて石鹸を作る方法のことです。それをすることにより、オイルの劣化を防ぐことができ、たっぷりと美容成分を残すことができるのです。
・クリアな石鹸用(宝石・透明・液体石けん)
電子レンジで溶かして固めるグリセリンソープ(MPソープ)は、グリセリンがたっぷり含まれているので保湿力があります。また、最近人気の宝石石鹸もこのグリセリンを使ったものです。
・グリッター
手作り石鹸のアクセントとしてグリッターを使うことで美しい仕上がりになります。カラージェルと混ぜて使ったり、仕上げに表面に付けたりします。
次の素材を使用すると、色付け作業が不要なものもあります。
・色付きの石鹸素地
はじめから色の付いている色付きの石鹸素地を使うことで、色付けの作業を省くことができます。カラーバリエーションが豊富なので、好みの物を選びましょう。
手作り石鹸の色材には、原料に鉱物が含まれていることが多いです。同じように化粧品にも含まれています。
手作り石鹸や化粧品の色付けに使われる染色素材です。褪色の心配はほとんどなく、少しの量でしっかりと色付きます。
マイカの特徴は、美しい光沢やキラキラとした輝きです。少ない量でもきれいに色付き、気になる変色や褪色の心配がないのでとても使いやすいです。ダマになりにくくブレンドも簡単にできるのでおすすめです。
手作り石鹸を作る人の中には、そもそも肌にやさしい天然素材を使って自分だけの石鹸を作りたいと思っている人もいるでしょう。手作りの石鹸を作るときに、アレルギーに注意しなければいけないことはあるのでしょうか。
手作り石鹸を作るときは、いくつかの材料を混ぜて作りますが、その材料の中に使う人がアレルギー反応を起こすものが含まれていたら、当然アレルギーが起こる可能性が高まります。
例えば、色付きのクレイには金属が含まれていることがあり、苛性ソーダと混ぜることでその金属が解ける可能性があります。しかし、それが危険かどうかの研究はされていないようです。
クレイとは、地中にある粘土を採掘して乾燥させたものです。これらは、豊富なミネラルを含んでいるのでスキンケアなどにも使われます。
マイナスイオンが古くなった角質や老廃物を取り除くとされ、抗菌作用などにも期待ができ、世界各地で使われている自然療法の代表素材です。
クレイは、種類によって、色、成分、効能などが違います。性質上、沈殿しやすいので使うときにはよく混ぜるようにしてください。
紫根、紫芋、にんじんなどのように、植物を染料として石鹸の色付けに使うことができます。また、紫根は現在の日本ではほとんど収穫できず、市場に出回っているものは中国産などの海外品がほとんどです。
オレンジピールやカモミール・ジャーマンなどのハーブやココア、コーヒー、お茶などでも手作り石鹸の色付けに使うことができます。
香辛料であるスパイスは、主に香り付けや色付けのために、肉料理やエスニック料理に使われています。手作り石鹸でもこれらのスパイスを使い色付けができます。量の調節により色の濃さが変わります。
食用色素はとても発色が綺麗なので、マーブル模様などにするとオシャレな柄の手作り石鹸になるのでいいでしょう。
また、ハチミツを使った手作り石鹸は、殺菌力が高まり美容にもいいとされるのでおすすめです。肌荒れやニキビにもよく、肌に潤いを与えてくれます。
ナチュラルな素材を使ってきれいな発色のハーブパウダーで色付けをしても、思った色にならないことがあります。天然色素は、苛性ソーダによって色素が壊れてしまうので濃い茶色になってしまうことが多いです。
パウダーに使われているものは、ハイビスカスやローズなど天然の素材から作られたものが多いです。これらのカラーは、綺麗なパウダーなので、手作り石鹸に使ったときにそのままのカラーが出ると思ってしまいます。
しかし、綺麗なカラーのパウダーを苛性ソーダと混ぜ合わせた場合、これらの天然色素は侵されてしまい、濃い茶色に変色してしまうことがほとんどです。1度その素材を使えば、どのような変化になるのかはわかりますので、次回からはそれを生かすことができるでしょう。
・オイルに溶かして使う
色付けするときに、粉状の顔料をそのまま入れてしまうのは、あまりおすすめできません。粉をそのまま入れてしまうと、均一な色付けが難しくときにはダマになってしまうことがあります。粉状の顔料は少量のオイルにしっかり溶かして使うことできれいな発色になりますよ。
・一回で色を決めようと思わずに、少量から調整
粉状の顔料をオイルで溶かすと、混ぜたときにダマにならず、分量を調節しやすいのでカラーの微調整が上手くいきます。
オイルで溶かした顔料は、石鹸ネタに全部流し込んでしまわず、少しずつ混ぜていきましょう。ヘラなどを使って少しずつ石鹸ネタに混ぜていき、好みの色になるまで微調整を繰り返しましょう。
また、混ぜるときは必ず全体的に混ぜてください。底部分や端の方が混ざっていないと色ムラができてしまいます。
ジェル・リキッドは、名前の通りジェル状のカラーなので、粉状の顔料より扱いやすく量の調節もしやすいでしょう。使うときはよく振ってから使います。
・一滴ずつ入れられる
ジェル・リキッドは一滴ずつ混ぜていけるのでカラーの微調整に活躍してくれます。それでも多いと感じる場合には、何かに取り分けるなどの工夫をしてみましょう。
・パウダーよりも調整しやすい
一滴分でどのくらいの濃さになるのか心配だという場合は、別の容器に移してさらに微調整をして使用します。
手作り石鹸の色付けには、自然界にある花や植物などから作られたものから、地中に埋まっていた粘土までさまざまです。
今では、ネットでキットを購入するだけで簡単に手作り石鹸もできてしまうのです。
でも、せっかく手作りするのなら安心して使える、自分好みの石鹸を作ってみたいですよね。
はじめは簡単なものから作って、回を重ねるごとにこだわりを見せていくと失敗が少なくイメージ通りの石鹸が作れることでしょう。
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