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市販品のイメージが強い石鹸ですが、実は自分で作ることもできるのです。毎日使う石鹸だからこそ、お肌に優しいものを手作りしてみませんか。じっくり時間をかけて作る手作り石鹸は、お肌に嬉しい美肌成分が豊富に含まれています。

コールドプロセス製法で作る手作り石鹸についてご紹介していきます。

コールドプロセス製法とは?

まず、コールドプロセス製法について詳しくみていきましょう。

従来の加熱けん化法(ホットプロセス)とは違った作り方

コールドプロセス製法は、従来の加熱けん化法(ホットプロセス)とは作り方が違います。加熱けん化法(ホットプロセス)は90℃以上でけん化し、短時間で石鹸を作ります。石鹸が溶けにくいように加工し、グリセリンや不純物を取り除くという製作方法です。釜で油脂を焚き込み、鋳型などに流し込んで作られます。これが加熱けん化法(ホットプロセス)です。

コールドプロセス製法は冷製法とも呼ばれる

上記の加熱けん化法(ホットプロセス)と比較して低い温度で作られるため、コールドプロセス製法は冷製法とも呼ばれます。

50℃前後で加熱される

コールドプロセス製法といっても、0℃などの冷たい環境で作られるわけではありません。実際には50℃前後の加熱が行われます。50℃前後に温めた油脂と水酸化ナトリウムを混ぜけん化反応させ、ゆっくりと1ヵ月以上熟成させます。

このように製作することにより、脂肪酸から遊離したグリセリンが出来あがります。また、オリーブオイルを使って製造される石鹸には、スクワランという成分も含まれます。このグリセリンやスクワランが、お肌に嬉しい保湿成分となるのです。

ホットプロセスに比べて成分のダメージが少ない

一般的な加熱けん化法(ホットプロセス)では、高温での処理や薬品を使用して製造するため、石鹸の中に不純物が残ってしまいます。

一方、コールドプロセス製法では、低温でじっくり作られるため、熱によるダメージが少なくて済みます。また、コールドプロセス製法で使う植物オイルの成分を変質せずに石鹸にすることができます。

熱に弱い美肌成分を配合できる

高温を使わずに製造するため、お肌に嬉しいスキンケア効果の高い美容成分を、たっぷり閉じ込めることができます。コールドプロセス製法で作られる石鹸の美容効果が高いのは、このためです。コールドプロセス製法で作られる石鹸には、保湿成分に優れたグリセリンを含みます。

コールドプロセス製法のメリット

コールドプロセス製法のメリットについて、ご紹介しましょう。

保湿効果が高い石鹸ができる

コールドプロセス製法で作られる石鹸の大きなメリットに、保湿効果が高いということが挙げられます。熱弱い保湿成分も効果が保たれやすくなります。石鹸作りに大事なオイルを傷めないために、加熱しすぎず、手間暇をかけて作られています。そのため、お肌に良いとされるビタミン等の成分が石鹸に残り、お肌にしっかりと潤いを与えつつもさっぱりとした洗いあがりになるのです。

使用する成分を組み合わせる自由度がある

石鹸を手作りする楽しみとしては、その自由度の高さも大きいでしょう。植物オイルのなかでも
ココナッツオイル、オリーブオイル、ホホバオイル、パームオイルなど、お好みのオイルを混ぜて使うこともできます。

抗酸化作用が高くビタミンEが豊富なのがオリーブオイルです。また、免疫向上作用や殺菌作用の高いココナッツオイル、アミノ酸やビタミンを豊富に含んだホホホバオイル、ビタミンEとカロテンを多く含み肌を回復する効果のあるパームオイルなどを、お好みでブレンドして楽しみましょう。

自分のお肌に合わせた特別な石鹸を作ることができます。

コールドプロセス製法のデメリット

コールドプロセス製法にもあるデメリットについて、みていきましょう。

劇薬を使用し、乾燥に時間がかかる

コールドプロセス製法で作られる石鹸には、苛性ソーダという薬品を使用するのですが、この薬品は劇薬に指定されているため取り扱いには注意しなくてはなりません。

また、完成までに乾かす期間が1ヶ月ほど必要なため、作り始めてから実際に使えるようになるまで時間がかかってしまいます。

泡立ちにくい

市販のボディーソープや洗顔料に比べて、泡立ちにくいというデメリットもあります。お肌を傷付けないように、泡立てネットを使ってしっかり泡立てて使うことをおすすめします。

コールドプロセス製法による石鹸づくりの流れ

ご家庭で出来るコールドプロセス製法の石鹸作りの方法を、ご紹介していきます。

必要なもの

<服装>

・エプロン
・ゴム手袋
・マスク
・保護メガネ(もしくはメガネ)

<道具>

・スプーン
・温度計2つ
・かき混ぜ棒(ステンレス製のもの)
・ゴムベラ
・保温箱(もしくはスチロールボックス)
・泡立て器
・ガラスボウル(もしくはステンレスボウル)
・耐熱計量カップ2つ
・はかり
・石鹸の型(ペーパーモールドや牛乳パックなど)
・料理用たこ糸(牛乳パックを使う場合)

<材料>

・お好みの植物オイル620g
(ミックス例・・・オリーブオイル446g+ココナッツオイル112g+パームオイル62g)
・精製水217g
・苛性ソーダ81g

※苛性ソーダは薬局で買うことができますが、劇薬に指定されているため、ご購入の際には印鑑などが必要になります。薬局によっては販売していなかったり、販売していてもご購入の際に身分証明書が必要な場合もあります。

念のため、保険証や運転免許証などをお持ちください。苛性ソーダのお取り扱いには十分な注意が必要です。

作り方

<苛性ソーダ水を作る>

1.植物オイルをそれぞれ計量し、ボウルに入れて湯煎します。
2.耐熱計量カップをはかりに乗せ、メモリを0にしてからスプーンで苛性ソーダ81gをはかります。
3.はかりにもう一つの耐熱計量カップを乗せ、はかりのメモリを0にして精製水217gを入れます。
4.ここからはシンクの中で作業を行います。苛性ソーダが入った耐熱計量カップに精製水を少量ずつ注いでいきます。全て入れたら耐熱計量カップをしっかり持ち、完全に溶けるまでかき混ぜ棒でかき混ぜます。38~43℃前後に冷まします。

(※このとき刺激臭が発生します。温度も急激に上がるので、吸い込まないように換気扇を回しておきましょう。)

<石鹸の生地を作る>

1.苛性ソーダ水とオイルが入ったボウルの温度が38~43℃前後になるように合わせます。
2.オイルの入ったボウルに、少しずつ苛性ソーダ水を加えていきます。
3.ボウルの中身を泡立て器でかき混ぜます。最初のはじめの20分間は連続でかき混ぜます。その後は時々止めて様子を見ながらかき混ぜます。透明だった生地が白っぽくなり、泡立て器を持ち上げたときにトロリとした質感で生地のあとが表面に残るくらいになったら型に入れましょう。

この状態をトレースと呼びます。生地の温度が下がっているとこのトレースが出ないため、その場合は湯煎して40℃以上にして混ぜてください。

<型に入れる>

1.石鹸の生地を型に流し込み、ボウルに残った生地はゴムベラで綺麗にとって型に入れます。この際、型をトントンとテーブルの上で叩くと空気が抜けやすくなります。
2.スチロールボックスや段ボール箱に入れ、安定した場所で24時間保温します。
3.石鹸の生地を24時間寝かせたら、ゴム手袋をして型から取り出してみましょう。柔らかすぎるようでしたら、もう1~2日寝かせて様子を見ましょう。
4.ゴム手袋をして、ナイフや包丁などで石鹸を均等にカットします。
5.カットした石鹸は、箱などに入れて1ヵ月間冷暗所で熟成、乾燥させます。

まとめ手作り石鹸の作り方をご紹介!コールドプロセス製法とは?

コールドプロセス製法で作られる石鹸には、天然の美容成分がたくさん含まれています。

作るのは少し大変ですが、オイルのブレンドを変えれば自分好みの石鹸が作られるという楽しみも味わえます。

自分のお肌のためにも、石鹸作りを楽しんでみませんか。

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