石鹸の仕上がりは使用する油脂によって仕上がりが左右されるため、油脂の選び方が重要です。
・脂肪酸+グリセリンが結合したもの
天然油脂は、脂肪酸と、天然の保湿成分グリセリンが結合したものです。手作り石鹸の魅力のひとつは、油脂とアルカリが反応する過程で保湿成分グリセリンが生成され、豊富に含まれた石鹸が出来上がることです。
・石鹸作りに適した油脂
石鹸作りに適した天然油脂はいくつかあります。牛脂、パーム油、パーム核油、ヤシ油、オリーブ油などが一般的によく使用されます。
・適さない油脂では溶けやすさと洗浄力のある石鹸がつくれない
油脂によって脂肪酸の組成が違い、含まれる脂肪酸の持つ特徴が、石鹸の泡立ちや洗浄力、使い心地などを左右します。例えば、市販の石鹸でもよく使われている牛脂の脂肪酸組成をみてみましょう。飽和脂肪酸のパルミチン酸が32.5%、ステアリン酸が14.5%、不飽和脂肪酸のオレイン酸が48.3%と、飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の割合がほぼ半々です。
飽和脂肪酸は酸化しにくく安定していて、溶けにくい性質があります。完全に溶けるためにはやや高い温度が必要です。対して不飽和脂肪酸は、酸化による変質が比較的早いという欠点があります。低めの温度でも溶けやすいので、洗濯用に向いています。また、パルミチン酸泡立ちはそれほど良くありませんが、持ちの良い泡ができます。オレイン酸は肌に優しく、きめ細かい泡が立ちます。
このように、脂肪酸によって異なる特徴があるのです。
このように、使用する油脂やアルカリの種類で泡立ち、洗浄力、溶解性、使用感、形状などが変わってきます。
アルカリ成分は「石けん素地」と成分表示に表記され、脂肪酸ナトリウムもしくは脂肪酸カリウムが使用されます。これらは、弱酸性の脂肪酸と強アルカリ性の物質でできた化合物です。
・苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)や苛性カリ(水酸化カリウム)
脂肪酸ナトリウムは苛性ソーダ(水酸化ナトリウム)が、脂肪酸カリウムは苛性カリ(水酸化カリウム)が脂肪酸と反応したものです。苛性ソーダは固形または粉状、苛性カリは液体・ジェル状の石鹸になります。
それぞれの特徴を理解し、色やにおいが悪くならないものを選ぶことが手作り石鹸には大切です。
主に石油原料を使って化学合成を繰り返し、高温・高圧などの複雑な工程を経て製造されます。
ヤシ油などの天然油脂を原料とした合成洗剤もありますが、製造工程は石油由来の合成洗剤と同様で、化学合成を経て作られた合成界面活性剤を洗浄成分としています。
石鹸は、脂肪酸とアルカリでできた化学物質です。動植物の油脂をアルカリで煮て科学的に反応させて作られます。
・脂肪酸とアルカリ=石鹸素地と呼ばれる
このアルカリの種類によって形状が変わり、アルカリ成分は成分表示で「石けん素地」と記載されます。脂肪酸ナトリウムで作られるものは固形・粉状で、主に浴用石鹸や洗濯石鹸などに使われます。脂肪酸カリウムで作られるものは液体・ジェル状で、ハンドソープや台所用液体石鹸などに使われます。
上記の主成分に加えて、目的に応じた添加物を加え、様々な石鹸が作られます。「添加物」と聞くと、何となく悪いもののイメージがあるかもしれません。しかし、添加することで良い効果が得られるものもあります。
・保湿成分:グリセリンや蜂蜜、植物性オイルなど
グリセリンや蜂蜜、植物性オイルといった天然の保湿成分が添加された石鹸は、洗浄後肌の乾燥を感じにくく、しっとりとした洗い上がりになります。植物性オイルは、ホホバ油、アボカド油、アーモンド油など様々なオイルが使用されます。
・薬用石鹸の場合
薬用石鹸は「医薬部外品」の扱いとなり、肌の殺菌・除菌を目的にしたものと、肌荒れの防止を目的としたものの2種類があります。
<殺菌成分>
肌の殺菌・除菌目的の石鹸に配合される添加物として一般的なもののひとつに、逆性石鹸と呼ばれている、陽イオン界面活性剤の塩化ベンザルコニウムがあります。「石鹸」という名称ですが洗浄力はほとんどありません。私たちが普段使用する石鹸の多くは、水に溶けるとマイナスの電気を帯びて陰イオンとなります。逆性石鹸は、その名の通り普通の石鹸とは逆の性質を持ちます。水に溶けるとプラスの電気を帯びて、陽イオンとなり、マイナスのものに引き寄せられます。細菌やカビはマイナスに帯電しているので、陽イオンが細菌やカビ細胞の表面に吸着し、細胞の構造を破壊するのです。これが陽イオンの殺菌の仕組みです。
<肌荒れ防止成分>
肌荒れの防止を目的とする石鹸には、消炎成分や保湿成分が配合されています。消炎成分としてよく添加されている成分のひとつに、グリチルリチン酸ジカリウムというものがあります。これは漢方の原料でもある「甘草」の根に含まれている成分で、抗炎症作用がありニキビや肌荒れに効果があるとされます。石鹸だけではなく、化粧水や日焼け止め、シャンプーなど様々な商品に使用されています。
無添加石鹸は、添加物を加えていない石鹸のことで、本来原料は「石ケン素地」や「純石けん分」といった石鹸成分のみです。
しかし、商品名に「無添加」とあっても、実際に成分表示をチェックすると、石鹸成分以外のものが使われているものが多くあります。こういった商品は、蛍光剤や防腐剤、着色料などの合成成分を含まないという意味合いで「無添加」を謳っている場合も多いのです。
・完全無添加
石鹸素地や純石鹸分など、石鹸成分のみで作られたもので「純石鹸」とも呼ばれます。合成成分が入っていないため、肌への刺激が少なく、安心して使うことができます。ただし、洗浄力は強いので、赤ちゃんや敏感肌の方の使用は避けたほうが良いでしょう。
・化学成分無添加
蛍光剤や防腐剤、着色料、香料といった肌への刺激になるような合成成分は含まないものです。グリセリンや植物性オイルなどの保湿成分や、ラベンダーやグレープフルーツといった精油が含まれた石鹸もあります。好みの使い心地や香りを選べるという魅力がありますが、人体にとって好ましくない成分が添加されていることもあります。成分表示をチェックして、なるべくシンプルな材料で作られているものを選ぶと良いでしょう。
純石鹸も界面活性剤の一種です。界面活性剤は、水と油どちらとも馴染む性質を持ち、本来反発し合う両者を混ざり合わせる役割を果たします。体や髪の皮脂汚れを落とすことが出来るのは、この石鹸の界面活性剤の効果によるものなのです。
一般的に、洗浄を目的としたもの全体を「洗剤」と言いますが、ボディソープやシャンプーなどの身体を洗うことを目的とするものは、台所用や衣類用など他のものとは区別しています。家庭用品品質表示法では、界面活性剤が主に洗浄の働きをするものを「洗剤」と呼び、それ以外の酸やアルカリ、酸化剤の化学作用よるものを「洗浄剤」としています。
「洗剤」は、純石鹸分以外の界面活性剤の含有割合によって分類されます。
・純石けん分以外の界面活性剤を含まないものは「石けん」
・純石けん分以外の界面活性剤の含有割合が30%未満のものは「複合石けん」
・純石けん分以外の界面活性剤の含有割合が30%以上のものを「合成洗剤」
としています。
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