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「スタディ模型」をご存じでしょうか。

一般的には建築の分野で使用される言葉で、建築物構築の初期段階の模型として作成されますが、趣味の一環として作成する女性が急増しています。

子供の頃に夏休みの課題や図画工作として作成された方も多いのではないでしょうか。実は、建築の模型にも様々な種類があり、スタディ模型はその一部に過ぎないのです。

今回は、スタディ模型とは何か、そして模型の作り方に焦点を当ててご説明致します。

スタディ模型とは?

スタディ模型と聞くと、簡単な作成という印象を持たれる方もいらっしゃるでしょう。実際に簡易的なものではありますが、作成方法を理解していなければスタディ模型とは違ったものが完成してしまうというほど繊細なものでもあるのです。
では、スタディ模型についてみていきましょう。

設計内容を確認するために作る簡易模型のこと

スタディ模型は、設計内容を確認する為の簡易模型の事を指しますが、簡易的とはどこまでを指すのかという事が気になりますね。分かりやすくご説明すると、「大まかな骨組みを作成し、内部は空洞の状態」の模型と捉えて頂いて構いません。

この場合の内部とは、具体的な導線や間取りの事細かい部分の作成の事を指します。

別名「ボリューム模型」「検討模型」

スタディ模型は、別名「ボリューム模型」「検討模型」と呼ばれることもあります。大まかな意味は同じですが、建築の分野においては若干意味合いが変わるとされています。ボリュームと聞くと、一般的には物の量を指しますが、建築分野においては大きさや形状を示すなど、少しややこしくなっていますので理解が必要です。

ただ、趣味として作成するとなれば、専門的な知識というより楽しく作成することが第一となりますので、あまり気にしなくても良いでしょう。

設計の段階や用途によって作り方も変わる

スタディ模型の作成方法は、設計の段階や用途によって変化します。構成案を作成した後に模型を作成するかと思いますが、大まかな骨組みを作った後は、内部構造を埋めていきます。

そのことを「段階」と呼び、場合によっては新たな構成案を考える必要があります。また、大きな構造物を作成したいのか、小さな建造物(一般住宅)を作成するのかによっても構成の仕方が変わってきます。

スピードが求められるため、加工しやすいボール紙やスチレンボードなどが用いられる

建築分野においては、大まかな骨組み部分の作成(スタディ模型)は早さが肝心とされています。あえて時間を決めて作成する建築士も多く、15分から20分程度での作成が一般的です。主に使用される材料はポール紙やスチレンボードのような加工・修正がきくものです。自身で作成される際も上記のものを使うと良いでしょう。

使用材料としては、着に使用するボンドと構成時に使用するペン・カッター・スチレンボード・ポール紙があれば十分です。100円ショップで材料を揃えることも可能ですが、材質に拘りを持ちたい方は木材店やショッピングモールに行き、高度なものを揃えましょう。

まず、大まかな骨組みを作成する必要性があります。もし、現に存在する建造物の模型を作成したい場合は、縮尺の1/1,000~1/200を目安にすると良いでしょう。見栄えを良くする為には、スチレンボードを上手く使用して高低差を生み出すことです。すると立体感が生まれ、臨場感溢れる形となります。既存ではない建築物を構成する場合は、模造紙に見取り図を記載する必要があります。この場合は、定規があると便利ですね。この時も大まかな見取りのみで、内部の詳細情報は記載しなくても構いません。(構成が進むと必要になります。)

スタディ模型を作る目的

スタディ模型は、建築物の初期段階で作成される大まかな骨組みのことですが、作る目的は何なのでしょうか。
中には「省いてもいいのではないか」との意見もあるかと思いますが、建築分野において最も重要とされている工程の1つという事もあり欠かすことは出来ません。

建築設計の初期段階で行われる

スタディ模型は、建築の初期段階で作成される重要な工程の1つです。作成方法は建築物の大きさ・種類によって異なりますが目的は同じです。

・設計と実際の建築物のイメージのずれや間違いをなくす

スタディ模型の作成理由として最も有力なのは、設計と建築物のイメージやズレを無くすことです。実際の建築場面で例を挙げると、建築士が大まかな設計を構築しそれを大工や建築関係者が確認し、作業に取り掛かります。この工程は、建築士のイメージと大工のイメージが異ならないようにする為に行われ、もしイメージに差が生じた場合、理想とする建築物が完成しませんよね。自身で作成する場合は、頭に思い浮かべたものを表出し易いですが、元となる構成がないとズレが生じた場合の修正が難しくなります。また、構成があったほうが作業の効率化の為にも良いのは明らかです。

・バランス、間取り、収まりなどをチェックする

また、スタディ模型の作成は、建築物の全体的なバランスや間取りを把握する為にも大変効果的です。作成しようとするイメージ現物があれば、理想と大きくかけ離れる前に修正が可能ですし、間取り設計など作業が細かくなればなるほど注意深く行う必要性があります。実際の建築場面においても大まかな骨組みを作成した後に間取りの見直しや収まりが的確であるかを判断する為に、大元のスタディ模型が使用される場合が多いです。

スタディ模型の種類

スタディ模型の有用性についてみてきましたが、種類にはどのようなものがあるのでしょうか。
趣味の範囲であれば大まかな捉え方でも良いのですが、その範囲を超えて資格取得を目指したいという方は理解しておく必要性があります。
ご興味のある方は、通信講座で建築模型に関する資格取得が目指せますので参考になさって下さい。

段階・用途によって種類や呼び方も違う

冒頭で軽く触れさせて頂きましたが、スタディ模型は段階や用途によって呼び方が変わってきます。状況に合わせた適切な呼び方についてご説明します。

・初期段階:形を確認するだけ(ボリューム模型・ブロック模型)

ボリューム模型・ブロック模型は、最も初期段階で用いられる模型の事で、大まかな骨組み・形状確認として使用されます。この段階では、内部状況の作成は必要なく、「こういう建築物なのね」とわかる程度のもので大丈夫です。

・設計内容が充実した頃:詳細模型、ディティール模型

大まかな骨組みや形状作成が終わった後、内部状況を整えていく作業を詳細模型、ディティール模型と呼びます。細かい間取りやドアノブの形状などをはじめとし、その他詳細情報を詰め込んでいく作業です。この段階で苦戦する方は多く、最も時間を要すのは、この段階であるとされています。ただ、最初の骨組みの時点で考案とのズレがなければ、スムースに進む場合が多いです。

・大規模開発時の導線計画

大きな建造模型を作成する場合は、導線の記載・考案が必要となってきます。一般的な住宅模型においてもこの作業が必要となるケースもありますが、大型の模型を作成する場合は導線がなくては立体的な模型作成は困難ですし、パっと見たときに「ごちゃごちゃしている」という印象となってしまいます。初期段階で導線確保をどのようにするのか決めておくと良いでしょう。

・住民説明に使う:説明模型

一般人・素人に向けての説明に用いられる説明模型ですが、他の模型と異なり、分かりやすさを重視しなくてはなりません。こと細かい情報を盛り込むよりも、住宅完成のイメージが湧くよう、場合によっては部分ごとに作成した拡大図が有効な場合もあります。住宅の外観を示す場合と内部まで開示するパターンがありますので、作成したいまたは提示したいものがどちらであるのかは事前に決めておく必要性があります。

ボリュームスタディとは

ボリュームススタディとは、一般的に建築物の高低を表します。高層なのか低層なのか、また、状況に応じて幅をどうするのかなどを検討することを指します。

・建築の概形を何パターンか決めて製作

基本的には、いくつかの案を考察し制作にあたります。ある程度、構成案を出しておかないと「こうしておけばよかった」と後悔しても後戻りできない状況になることが良くあります。しかしながら、発想力が試される部分でもありますので、思い浮かんだものを形にするというのも間違いではないといえます。

・その中から論理的に最適なものを選びだしてさらに詳細化

構成案が浮かんだら、その中から最も良い案を絞り詳細化していきます。この場合の詳細化とは、建築物の角度なども含まれます。外観全体の構造を決めるという言い方が最も近いです。簡単そうで難しい作業ですので慣れるまでは時間がかかる作業といえます。

まとめスタディ模型とは

スタディ模型は、自身の発想力をいかした構成が出来るので、工作の中でも個性が出るものでしょう。

大まかな骨組みから内部構造を作成し模型を作成することは、細かい作業をコツコツやっていきたい・自分の個性を発揮したい方に大変おすすめです。

作成に必要な道具は100円ショップでも手に入れる事が可能ですので、空いた時間に何度でも作成ができます。

興味のある方は、通信講座で建築模型に関する資格が取得できますので、さらなる高みを目指したい方はぜひ活用しましょう。

主婦の方やコツコツ作業がお好きな方に大変人気の講座となっています。

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