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建築模型の写真撮影は想像より難しいものですよね。どのアングルから撮れば綺麗に映せるのか、光量調整やバックグラウンド決めるのも悩みます。

特に、古代建築模型においては時代感を出すことが大切で、日当たり・時期・周囲環境によっても全く違うイメージとなる為、「個性や勘」が試されるところでもあります。

近年では、趣味として模型撮影をする方も多く、SNS上にも投稿されています。通信講座で模型に関する資格が取れるという事もあり、大変注目を集めています。

そんな建築模型ですがどのような目的で撮影し注意を払えば上手く撮影できるのでしょうか。

建築模型を写真撮影する目的

建築模型を撮影する際、「何を伝えたいのか」常に意識する必要性があります。
同じように見える写真でも、撮り方によって臨場感や見た人のイメージは大きく異なります。分かりやすい例を挙げると、背景が暗い建築模型は「歴史・悲しみ・戦争」など捉え方は様々ですが、あまり明るい印象は与えないですが、照明を当てて調整することで明るい雰囲気になります。人間が得る情報は視覚からが最も多く、「イメージ」を構成します。その為、視覚から違和感や印象を感じ取るのです。
そんな建築模型の写真撮影における本来の目的は、どのようなことなのでしょうか。

見て欲しい視点からの眺めを示す

写真を通して何を伝えたいのかを明確にした後、見て欲しい視点を決めてきます。この時点でどのような方に見て欲しいのかを思い描いておけると良いです。

「アングル調整」は模型に限らず写真撮影の基礎となる部分で、与えるイメージを大きく左右します。

正面から撮る模型と斜め45度から撮影する建築模型の2つを比較した際に、臨場感を与えるのであれば後者、迫力を伝えたいのであれば前者、というように何となく想像できるかと思います。

もちろん撮影する建築物にもよりますが、「伝えたい対象・伝えたい感情・イメージ」を意識するだけでも撮影の仕方は変ってきます。

提案したい空間や構造物の雰囲気・スケール・臨場感などを伝える

建築模型を撮影する際、「雰囲気・スケール・臨場感」もとても大切です。

人によっては建築物本体より上記を大切にする方も多く、イメージに最も繋がりやすい部分でもある為、時間をかけてでも熟考し決定するのが良いかと思います。

建築模型においても慣れている方であれば「長年の勘」で雰囲気・スケールなどはすぐに決められる方もいらっしゃいますが、最初のうちは色々なパターンで撮影するなど数をこなしていくことをおすすめします。

建築模型の写真撮影に必要な準備

建築模型の撮影をいざ開始しようと思っても、必要な物品が揃ってなくては撮影できませんよね。通常の撮影と比較し、建築模型は特に臨場感やスケールが大切になりますので照明や角度に拘る必要性があります。
建築模型の撮影に必要な物品をご紹介します。

デジタルカメラ、または一眼レフ

まずはカメラです。写真を撮るのですから当然ですが、ここにも拘りを持たれる方が多いです。

通常、カメラは「フルHD」や「転送速度」、「画質」、「容量」などに焦点をおいて比較されることが多いですが建築模型の場合どうでしょうか。転送速度や容量も大切ですが、最も大切な事は臨場感や雰囲気を作り出せるカメラであるかどうかです。今からカメラの購入を検討されている方は、出来るだけ店頭に行き、担当の店員さんに建築物を撮影したい旨を伝えるのが最もスムースです。

基本的には一眼レフが最も優れていると言われていますが、通常のデジタルカメラであっても問題有りませんし、むしろ通常のデジタルカメラを好んで使用される方もいますので、好みで選ぶといったところもあります。ただ、購入前に画質力を比較する為にも、多くの商品を実際に見たほうが良いです。ネット購入ではどうしても他商品との比較や目で見る画質・画像という面に対応できません。

三脚

固定する際に必要な三脚ですが、これから購入されるのであれば、出来る限り高さ調整に融通が利き、360度回転が可能なタイプを選択すると良いでしょう。

三脚においても商品ごとに特徴がありますので、こちらも店頭での比較をおすすめします。

「持ち運びに便利か否か・固定は十分か・360度対応可能か」に着目し、色やタイプは好みに合わせて自由に決めて下さい。

照明

照明は、建築物の印象に大きく作用します。「雰囲気」を作る最も大きな要素と言っても過言でもないでしょう。「影」の重要性は写真好きの方ならご存じかと思いますが、模型撮影においても同様に照明の光量・当て方によって影のつき方が変わりますので非常に重要です。

・状態のよい自然光、またはライトと反射板

照明といっても自然光なのか別途ライトを当てるのか・反射板を使用するのかなどとても奥深い部分です。正解不正解はなく、個人の伝えたい印象を元に最も良い方法で行うのが基本です。カラーライトを当てる方もいらっしゃいますし、反射板に色を混合したライトを当てて雰囲気を作る方など様々です。

ライトの当て方に関しては知っている情報量・工夫の仕方・発想力が試されるところです。

背景

建築模型においても背景に拘りを持つ必要性があります。用いる材料は人によって様々ですがアイデアが多い方が良い作品が出来るとの見解が多いです。

・光沢がない布、暗幕、背景紙など

布・暗幕・背景紙は最も一般的に用いられる背景のつけ方ですので、最低限そろえる必要性があります。人によっては、段ボールや壁紙を使用する場合もあります。こだわる方は自身で作成した唯一無二の模造紙などを使用される方もいます。自身の思い描くイメージ、伝えたい印象に合わせて、既存のものを使用するか否かが決まってきます。

撮影後に画像修正を行う場合

撮影後に画像編集ソフトを使うという方もいらっしゃいます。

ただ、このことに関しては賛否両論あり、「自然体が最も良い・編集ソフトの使用はしない方がよい」という意見がある反面、「伝えたい印象を作成する為には有用である」との意見もあります。その為、自身の考えと相手に伝えたい印象をマッチングさせるために、必要であれば使用するという捉え方で良いかと思います。しかしながら、「画像が綺麗になるからとりあえず使う」という考え方であれば、それは思考やイメージではありませんので控えたほうが良いでしょう。

・Photoshopなどの画像編集ソフト

よく使用されている画像編集ソフトといえば、Photoshopがあります。一般的な写真加工にも用いられ、鮮明さを出す為や光量調整に用いられます。画像編集ソフトも数多く、無料のものから有料のものまでありますので、必要に応じて使用して下さい。

建築模型写真を撮影するコツ

建築模型は伝えたい印象・思い描くイメージによって左右されるため正解というものはないですが、撮影を上手く行うコツはありますのでご説明します。

構図・角度

構図と角度は、撮影前に決めておくべき必須項目です。無心で撮ることに拘りを持つ方もいますが、基本的には予め決めてから撮影し、イメージと違えば撮り直すというスタンスです。初心者の方は、構図と角度の設定に最も時間を要すことが多いです。多くの場合、頭の中に想像しているイメージを角度として表出するだけの経験がないことが理由です。

その為、多くの写真を見て「こういうイメージならこの角度で撮る」などと自分なりの見解で良いので決めておくと良いでしょう。上手く撮る為には、最低限の写真の撮り方に関する勉強は必要です。

雰囲気を伝えるライティング

イメージは視覚情報が左右するという事をお話ししましたが、写真からだけでなくライティングによってイメージを膨らませるという事も十分に可能です。基本的に迫力のあるもの(サイズの大きいもの)が目につきやすく初期印象となる為、建築模型であれば、模型を見たのちに文を読むという形になります。

その為、建築模型を見た際に与える印象をさらに膨らませるライティングをすれば、魅力的な作品になります。逆に、模型写真のイメージを壊すようなライティング(イメージと異なる記載)であった場合は、マイナスの印象に繋がることもあります。ただ、パッと見ただけでは伝わらないが「何となくわかるような気がする」くらいのライティングが胸に響く場合もありますので、とても面白みがありますよね。

フラッシュは使わない

建築模型の撮影にフラッシュは避けた方が良いです。特に、背景を暗くした場合は、ピンポイントで余計な光が映り込むこともあります。また、その光に影が映りこむこともあり基本的には使用しません。

最低限知っておきたい写真の知識

建築模型の撮影に限らず、最低限知っておかなくてはならない写真の知識があります。このことは、カメラを選定する上でも必要となる情報ですので要チェックです。

RAWデータとJPEGデータ

聞いたことがある方ない方、明確に分かれる用語であるかと思います。簡単に説明しますと、RAWデータは撮ったままのデータの画像処理をして印刷する必要があるもの、JPEGデータは加工後のデータである為そのまま印刷可能なものと捉えて下さい。

その為、画像編集したい方はRAWデータを使用し保存します。あまり難しく考える必要はなく、ただの保存形式です。ただ、印刷したいのにできないなどの場合、データの保存形式が違うことがありますので、用語だけ覚えておくと良いでしょう。

絞り・シャッタースピード・被写界深度

これらの用語も撮影を学ぶうえで必須となりますが、細かく分析するとややこしくなるため簡易的にご紹介します。

・絞り

絞りは「カメラ本体にレンズから入ってくる光のこと」を言います。「F値」との表記がこれにあたります。注意したいのが、「F値」が小さければ小さい程明るくなるという事です。逆に捉える方が多いです。

・シャッタースピード

シャッタースピードは「光をあてている時間のこと」をいいます。シャッター速度が速いものほど、光を取り込む時間が短いため暗くなります。

・被写界深度

被写界深度は「ピントの合っている範囲」を示します。「この写真、ぼやけている」という表現を良くしますが、その際に関係しているのが被写界深度です。深ければ深い程、鮮やかな画像となります。

色温度

色温度は、私たちが見る「光の色」を指します。照明がオレンジ色であったり青いように見えたりしますよね。それが色温度「K」です。色温度が高ければ寒色(青っぽくなる)と覚えて下さい。

まとめ建築模型の写真撮影について

建築模型を撮影する上で最低限のカメラ・撮影に必要な用語の理解は必要ですが、その後の作業は基本的に個人の好みです。

ただ、伝えたいことや写真が与える印象をイメージしておかなくては、理想の撮影になることはありません。豊かな発想力というものは、ある程度の経験の後についてくるものです。

理想の撮影が出来ていなくても落ち込む必要性は全くなく、むしろ発想したことを試せる良い機会と捉えましょう。

趣味の範囲で行うのであれば自身の好きなように撮るもの良いですし、もっと知識を深めて研究したい方は通信講座がおすすめです。女性を中心に取得を目指される方が急増しています。

写真は、人に笑顔を与えることも言語が異なっても心で分かり合える素敵なものです。自身の趣味をいかして人に貢献できるって、とても素敵なことですよね。

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