建築模型を作ることに興味があり、建築模型士を目指してみようかな、と思うけど気になることが多くて踏み出せない、という方は多いと思います。
建築模型士は、細かい作業が好きな方ならどなたでも目指せる仕事です。
そこで、今回は建築模型士についての疑問を解決すべく、建築模型士とはどんな仕事なのか、なるためにどんな資格が必要なのか等様々な点についてご説明していきます。
建築模型士が作るのは、様々な建築物の1/50スケールや1/100スケールのミニチュア模型です。目的の建築物1つを作る場合もあれば、周りの木々や風景と合わせて大きなジオラマのような建築模型を作る場合もあります。
建築模型士が作った建築模型は、建設事務所内で図面・計画に無理な部分や工事しにくい部分がないか確認したり、博物館に展示されたりと幅広い用途で使用されます。
建築模型士は、好き勝手に自分の好きな模型を作っているわけではありません。設計担当が容易した図面、設計図に対して忠実に建築模型を作っています。
そうすることで、実際にその図面で建築物を作ったらどのような外観イメージになるのか、工事する際にやりづらい部分がないか、などが確認できます。
建築模型士は、弁護士や検察官のように専門の資格を所持している必要はありません。そのため、どなたでも建築模型士になることが可能です。
建築模型士は図面に忠実な建築模型の製作を求められるため、資格は必須ではありませんが、図面、設計図を読めることは必須条件です。
建築模型は一見するとプラモデルのようで簡単に作れそうですが、プラモデルとは違い、壁、柱、屋根などのパーツを自分で切り出す必要があります。難し過ぎて素人では全くできない、という程ではありませんが、ある程度の製作技術の習得は必要です。
現在、建築模型士として仕事をしている方の多くは、何らかの建設関連会社に勤務し、そこで建築模型の製作について学んだ方です。専門学校や美術大学で建築関連を専攻していれば扱う機会もありますが、やはり最前線の現場で知識を得て、建築模型士になる人が多いです。
専門学校も出ていないし、建設会社への勤務経験も無い、という方でも建築模型士の勉強は通信講座が多く用意されているので問題ありません。手先の器用ささえあれば、どなたでも建築模型士を目指せます。
建築模型士になるために資格は必須ではありませんが、資格があれば一定の知識と技術を身につけていることの証拠になります。特に、未経験から建築模型士を目指す場合は、資格を取得してから人材派遣会社に登録したりするなどして仕事を斡旋してもらった方が早く仕事を得られることが多いです。
まずは、一般的な建設関連の会社に就職する場合についてご紹介します。
・設計事務所
実際の建築業務は担当せず、図面や設計図の製作を専門に担当する会社です。デザインに注力している会社が多いです。そのため、建設模型をイメージした通りのデザインになっているかの確認などのために使用します。
・ハウスメーカー
大企業が多く、その規模の大きさを活かして新規技術の導入や、短工期での建築などを強みにしている会社が多いです。耐震実験用などで他の会社ではあまり作る機会のない、大きな建築模型などを作る機会もあります。
・工務店
設計から建築まで一貫して行う地域に根ざした会社が多いです。ハウスメーカーのような規模の大きさはないからこそ、相談しながら建築を行っていくので、顧客に分かりやすいよう建築模型を用いる機会が多いです。
・住宅販売会社
住宅販売会社は、建築を担当せず、販売を専門で担当する会社です。一見、建築しないので建築模型を作る機会がなさそうですが、新築のマンションなどを売りに出す場合、まだ部屋が完成していない場合がほとんどなので、そうした際に建築模型を使用します。
企業に勤めず、フリーランスとして建築模型製作を請け負う働き方をしている人もいます。
未経験からフリーランスとして仕事をするのは技術面と集客面で難しいので、建設関連の会社に勤めた後に独立するなどする場合が多いです。
住宅用の小さめな建築模型であれば自宅でも作ることができますし、慣れれば製作時間も短くなっていくので、副業として建築模型士をしている人もいます。
未経験でも可、の条件で建築模型士のアルバイトを募集している会社もあります。そうした会社でアルバイトすれば、知識や技術を得ながら働くことができるためおすすめです。
企業が建築模型士専任の募集をすることは少なく、多くが営業、設計業務などとの兼務です。
建築模型士単体の需要については現状それほど高くないため、求人を出していてもやはり多くの企業が何かしらの仕事との兼任です。しかし、至近の景気回復とともに建築案件が増えており、建築模型士の需要も高まり始めています。
建築模型士専任の求人はまだ少ないですが、建築模型自体の需要は3Dプリンターなどが登場しましたが、変わらず高いといえます。それは精巧さ、内装までこだわって作れる点が好評を得続けているためです。
本業の募集は多くないですが、建築模型自体の需要は変わらず高い状態です。まずは、副業としての建築模型士に挑戦することがおすすめです。
建設関連の企業に勤めた場合、建築模型士としてだけでなく、営業、設計など他の業務と兼務で担当する場合が多いです。今回はその場合の給料について紹介します。
・給与は月額20万円前後
平均的に月20万円前後で、納期が近づいてきて残業が多くなると残業代が上乗せになる、という場合が多いです。
・年収300万円から400万円程度
年収に換算するとおおよそ300~400万円程度とそこまで高額、というわけではないですが、資格を持っていなくとも仕事に就ける点は魅力的です。
・会社で作る模型の単価は数万円~数百万と幅広い
製作した建築模型の売値は企業勤めの場合、給料に包括される場合がほとんどですが、企業の作成する建築模型は高額な場合が多いです。比較的簡素な物でも客先に提示する物は数万円程度、更に精巧な物だと、数百万円程度の物まで幅広く製作します。
・大規模な場合はチームで作成することも
企業勤めの場合、建築物1つだでなく、博物館に展示されているような巨大なジオラマのような建築模型を作ることもあります。そうした建築模型には勿論、個人でなく複数人のチームで取り組むこともあります。
個人で受注する場合についてもご紹介します。
・建築模型1件の単価は数千円~数万円
個人で受注する場合、比較的小さめな住宅の建築模型などの案件が多いので、1件あたりの単価は数千円~数万円になることが多いです。製作スピードがあり、実績も多い人は副業として月に5~6万円稼ぐ人もいます。
建築模型士の給料・年収についてみてきました。建築模型士として働くこと自体に資格は不要のため、給与・年収は一般的でした。
しかし、専門の資格が必須でない点を考慮すれば魅力的な仕事といえますみ。
建築模型士専任の求人は多くないので、未経験の方はまず、副業として始めてみませんか。
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