最近人気のカリグラフィーですが、文字を美しく書く手法だと聞けば、知っている人も多いことでしょう。結婚式のウエルカムボードのメッセージや誕生日カードに書かれたHappy Birthdayなどのアルファベット文字が美しいカリグラフィーのことが多いですね。
カリグラフィーの文字は、古くは古代の遺跡なども関係していて、長い歴史を持っています。その時代背景から、必要とされてきた文字が誕生しています。
そのため、カリグラフィーの書体にはたくさんの種類があり書き方もさまざまです。
今回は、カリグラフィーの書体の種類や特徴について詳しくご紹介しましょう。
カリグラフィーとは、アルファベット文字を美しく見せる手法です。日本の書道は筆を使いますが、カリグラフィーはペンを使って書いていきます。流れるような美しい文字の配置は、見る人を楽しませてくれます。
カリグラフィーは、古代ローマ時代の石碑に書かれていた文字をヒントに書かれて物だといわれています。4世紀頃は、印刷技術もなく聖書などの書籍の増版のときには、手書きで書き写すしかできませんでした。
その時、聖書の本文を書き写すのに使用されていたのが、カリグラフィーなのです。
西洋では、4~8世紀頃の書体は、聖書の書き写しに用いられたといわれています。書体が丸みを帯びているのが特徴で、上下にはみ出る線はなく全ての文字が正方形に収まるような字体でした。また、大文字・小文字といった区別もありませんでした。
ローマンキャピタル体は、古代より使われていて豪華でありながら、正式でクラシカルな雰囲気を持ち合わせた書体です。
基本的なラインは、直線と円形に近いカーブのみしか使いません。イタリック体に見られる始点や終点の細い線やゴシック体のひし形を合わせたような形は使いません。
ローマ字というとアルファベットのラテン文字のことになります。ローマ字のローマとは、古代ローマ帝国時代に用いられていた文字に由来しています。
カリグラフィーのラスティック体は、1世紀~5世紀頃のローマ時代にもっとも一般的に使われていた書体です。アンシャル体より前から楷書体として使われていて、石碑やパピルスなどに書かれていました。
ルスティカ体などのように他の呼び名もありますが、この頃にはまだ大文字・小文字の区別がありませんでした。ラスティック体は、古風な雰囲気の書体なので、聖書の言葉にもピッタリで、中世ヨーロッパまでの長い期間、写本に出現していました。
4世紀~8世紀頃にかけて、ラテン語とギリシャ語の写本に使われていました。アンシャル体は、極めて広い地域で使われていたため、少しずつ異なる書体が使われていました。
例えば、フランスのメロヴィィング朝では、大文字の書体で文字に魚や木や鳥などをさまざまに装飾しアートの域にまで表現した文字でした。
8世紀の終わりころ、フランク王国のカール大帝が、修道士たちに書かせた写本の文字がカロリンジャン体でした。このカロリンジャン体は、瞬く間にヨーロッパからイギリスまで広がりました。
カリグラフィーの書体の中でも、かなりゴージャスで重圧のある印象の字体です。12世紀~15世紀頃、北ヨーロッパを中心に使われていたのがゴシック体です。文字同士を凝縮して書くため、紙が黒色に見えることから、ブラックレターと呼ばれるようになりました。
14世紀後半に登場した書体がイタリック体です。イタリアのルネッサンス期に写本の需要が増し、羊皮紙の値段も高騰しました。小カロリン体をお手本にスペースに文字を詰めカロリン体をお手本にし、さらに字間を詰めたものにしました。
ローマ教皇庁の公式書体としても使われ需要が増し、よりエレガントでスピーディーに書かれるようになってきました。しかし、15世紀中頃に活版印刷術の発明によって、イタリック体の必要性が薄れてきました。
17世紀~18世紀頃、印刷技術の発展に伴って、イタリック体よりさらに早く書けるカッパープレート体が開発されました。ポインテッドニブというペンは、尖ったペン先に筆圧がかかると、二股に分かれ太い線が書けます。
カッパープレート体は、紙からペン先を離さずに素早くかけるので、商業書類などでは大変多く使われていました。
カリグラフィーは、文字の書き方がきっちりと決まっていてそのルールに沿って書いていきます。そのため、10人の作品があれば、10人とも同じように美しい文字に仕上がるのがカリグラフィーです。
モダンカリグラフィーは、カリグラフィーの良さも持ちつつ、文字の高さや形など自由に個性的なアレンジを加えることができるという魅力があります。カリグラフィーの基礎があれば、自己表現の域を広げることができるでしょう。
モダンカリグラフィーは、従来のカリグラフィーよりデザイン性が高いのが特徴です。カリグラフィーの基礎をふまえた上で、その場面に適応した雰囲気の文字を表現していけるのがモダンカリグラフィーの良さなのです。
カリグラフィーの基本書体は、ローマンキャピタル体と呼ばれ古代より使われていました。豪華でクラシカルな雰囲気を持ち合わせた書体です。カリグラフィーには、いくつかの書体がありますが、代表的な人気の書体は、ゴシック体・イタリック体・カッパープレート体などです。
最近人気なのは、モダンカリグラフィーと呼ばれるもので、従来のカリグラフィーよりデザイン性が高いのが魅力です。カリグラフィーの基礎に加え、その場面に適応した雰囲気を表現していけるのがモダンカリグラフィーの人気の秘密なのでしょう。
カリグラフィーの基礎をしっかりと学び、自己表現を加えたモダンカリグラフィーを目指していけたらとても素晴らしいですね。
カリグラフィーを使った誕生日カードでHappy Birthday!よく使う言葉を紹介
カリグラフィーがある程度かけるようになったら、大切な人にバースデーカードを贈ってみましょう。相手の喜んでもらえる姿を思い浮かべながらHappy Birthdayを書いてみるといいですよ
カリグラフィーを使ってメッセージカードでお祝い、幸せを願う!よく使う言葉紹介
日頃から感謝の気持ちや幸せを願う気持ちがあっても、口に出してなかなか言えない人も多いでしょう。心にしまい込んでいるだけでは、相手には伝わらないこともあるでしょう。そういうときは、メッセ
カリグラフィーを使ったメッセージカードで感謝を込めて伝えたい!よく使う言葉を紹介
カリグラフィーを使ったメッセージカードは、日頃の感謝の気持ちを込めて伝えるのにとても適しています。それは、メッセージカードを開いたときに、美しいカリグラフィーの文字を見るだけで、とても
左利きでも大丈夫!左利きで書くカリグラフィーについて
世の中には、右利きの人と左利きの人がいますが、左利きは少数派で過去の統計によると10%前後だとされています。左利きだけどカリグラフィーを書いてみたいという人もいるでしょう。 実際
カジュアルで楽しい!筆ペンを使用したブラッシュカリグラフィーとは?
カリグラフィーよりも少しカジュアルな雰囲気なのが「ブラッシュカリグラフィー」と呼ばれている書体です。ブラッシュカリグラフィーは、おしゃれなイラストを加えたり、いつも使っているペンですぐに書
今では定番!ウェディングで人気のカリグラフィーについて
人生においてウェディングというものは特別な存在のはずです。記念に残る演出をして楽しみたいものですね。そんなウェディングにカリグラフィーを取り入れれば、思い出に残る素敵なものになるでしょ