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カリグラフィーとは、文字を美しく見せる手法のことです。最近では、手書きの美しさと温もりが魅力的とされ、とても人気がでてきています。元々は、古代の聖書や石碑の文字を書き写すために発明された書き方がアンシャル体なのです。

カリグラフィーには、イタリック体やゴシック体などのようにさまざまな種類がありますが、丸みのある字体のアンシャル体は、とくにキリスト関係の写本に多く使われました。

また、アンシャル体は大文字しかないので、習得する文字の数が他の書体より少なくてすみます。たくさん覚えなくていいのでそういった点からは、初心者向きかもしれませんね。

今回は、そんなカリグラフィーのアンシャル体について詳しくご紹介しましょう。

アンシャル体とは?

カリグラフィーのさまざまな書体のひとつにアンシャル体があります。アンシャル体の文字は、ラテン語、ギリシャ語、ゴート語を示すのに使われていました。
また、アンシャル体は3~9世紀に使われていたカリグラフィーの書体のひとつです。キリスト教が広く一般的になってきたので聖書を書き写すときに、羊皮紙に早く美しい文字が書けるようにアンシャル体が使われました。
しかし、初期のアンシャル体は、ローマ筆記体から少し発展したようなもので、パピルスなどの粗い素材の上に書いたものだったので、角があり画数の多い文字を用いていました。

カリグラフィーの書体のひとつ

アンシャル体は、カリグラフィーの書体のうちのひとつです。わかりやすい特徴としては、大文字・小文字が分かれていない書体で分類上は大文字に属し、形は丸みを帯びています。

しかし、小文字のようにエックスハイトの範囲にほとんどの文字が納まっています。

4世紀ころから使われた書体

・キリスト教関連の写本に使用

アンシャル体は、313年ローマでキリスト教が公認された後から使われた書体で、当時のメインだったキリスト教関連の写本に用いられて発達していきました。

もっと実用的なハーフアンシャル体もある

アンシャル体に似たハーフアンシャル体は、文章の行間に書き込む用に発達した物です。特徴は、エックスハイトが低く、目立つようにアセンダーやディセンダーは長めに書かれています。

アンシャル体の特徴

カリグラフィーの書体のうちのアンシャル体の特徴は、丸みを帯びたシンプルな大文字体で、小文字はなく大文字のみで書かれています。
また、アンシャル体は、かなり広範囲で使われていたので、それぞれの国により少しずつ異なる書体が使われていました。

「丸み大文字体」と訳される

アンシャル体は、「丸み大文字体」と訳されているように、どの文字も丸みを帯びた箇所があります。上下に長く出ている線のアセンダーやディセンダーがなく、全ての文字が決められた正方形の中に納まります。

また、アンシャル体にはいくつかの共通の特徴があります。字体のm・n・uの幅は比較的広く、逆にf・i・p・s・tの幅は比較的広いのが特徴になります。

大文字・小文字に分かれていない

・分類上はすべて大文字

アンシャル体は、大文字と小文字に分かれておらず、分類上はすべて大文字ということになります。

見た目は丸みがあってシンプル

見た目は丸みがあってシンプルな書体です。簡単そうに見えますが、決められた紙の範囲の中で丸みを上手くだすには少し練習が必要です。アンシャル体の書き方に慣れてくればスラスラかけるのでそこにたどり着くまで練習しましょう。

アンシャル体の書き方

アンシャル体の書き方は、ペン先の角度をかなり傾けないといけません。そして、基本の形とされている文字を始めに練習しておくことでスムーズに他の文字もかけるようになります。

ペン先の角度が30度

アンシャル体を書くときのペン先の角度が30度です。イタリック体やゴシック体は45度なので、かなりペン先の角度を付けないと書けないということです。

この30度という角度は、垂直線を書いたときには、45度よりかなり太くなり、水平線を書いたときは更に細くなります。

基本形「I」と「O」

基本形である「I」と「O」を先に練習することで、アンシャル体の特徴を習得できるのでその他の文字の練習がスムーズにできるでしょう。

・この2つを先に練習する

アンシャル体の基本形「I」と「O」を先に練習しましょう。

例えば、「I」を書くとき、ひと書き目は左上に少し角(つの)を出して、ふた書き目に角に沿うように縦に線を降ろします。そうすることで、ただまっすぐに下に降りた線ではなく、アンシャル体の特徴を表した独特の形になるのです。

また、「O」を書くときもひと書きではなく、左半円を描き次に右半円を書きます。気を付けたいのが、「O」のインクの太さが左右対称ではないという点でしょうか。文字の一番細い部分が左斜め上と右斜め下にくるということです。

半円の各始点・終点が、細い線でピッタリと繋がれば、美しい「O」の完成です。このように、基本形である「I」と「0」を先に練習しておけば、他の文字も書きやすいということです。

文字の高さをペン幅の4倍で書く

「penangle:30 X-hight:4」と記載されている意味は、ペン先の角度を30度に保ち、文字の高さをペン幅の4倍で書くようにということです。例えば、「h」・「k」・「l」などのように高さのある文字は、ペン幅の2つ分上から書き始めるのが基本とされています。

昔は、今のようなペン先は使われておらず、削った葦や鳥の羽の根本を使っていました。そのため、使用する幅の何倍で書くという決まり事を作っていました。

アンシャル体の注意ポイント

アンシャル体を書くときに注意しておきたいポイントがいくつかあります。簡単そうに見える書体ですが慣れるまでに時間がかかります。
また、ペン先の角度が代表的な書体と異なります。太い線も書くので横に広がりやすいという点も注意しましょう。

難易度が高いアンシャル体

アンシャル体は、見た目には簡単に書けるように思いますが、書いてみると意外と難しいと感じる人が多いようです。もちろん練習すれば書けるようになりますので、ポイントを押さえてじっくりと取り組みましょう。

ペン先の角度が代表的なイタリック体やゴシック体と異なる

ペン先の角度が30度なので、代表的なイタリック体やゴシック体の45度とは異なります。始めにそれらのイタリック体やゴシック体の書体を練習したのなら、傾きがあり過ぎて難しいと感じるかもしれません。

横に広がりすぎないようにする

アンシャル体は、ペン先をかなり傾けて書きます。そのため、垂直線を書いたときにはかなり太くなります。それにつられて文字が横に広がりやすくなります。

あまり広がり過ぎると文字としての形が違うものになってしまいます。十分に気を付けながら練習をしていきましょう。

まとめ大文字だけなら簡単に書けるかも?カリグラフィーのアンシャル体とは

カリグラフィーの書体のひとつであるアンシャル体は、3~9世紀に使われていた書体です。キリスト教関連の写本を、羊皮紙に早く美しい文字が書けるようにしてきました。

アンシャル体は、一見簡単そうに見える書体ですが慣れるまでに時間がかかります。

また、ペン先の角度が代表的な書体と異なり30度なので傾きが大きいです。自体が横に広がりやすいので注意しながら練習していきましょう。

いくつか注意点はありますが、慣れると早くて美しい文字が書けますし大文字だけなので覚える文字数も少なくてすみますね。

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