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デッサンを描くための道具の中で、鉛筆はとても大切なものです。あなたはもしかして、どの鉛筆でも大して変わらないと思っていませんか。

しかし、デッサンにとって欠かせない大切な道具が鉛筆なのです。

鉛筆には、デッサン用として使ういくつかの種類のものがあります。使う鉛筆によって、質感や風合いが変わってきますので、デッサンをするときには鉛筆がとても重要ということになるのです。

今回はそのデッサン用鉛筆について詳しくご紹介しましょう。

デッサン用鉛筆の種類

デッサン用の鉛筆には種類があります。中でも人気なのは、やはりステッドラーと三菱のユニ、ハイユニになるでしょう。そして、鉛筆は、芯が折れにくく手にフィットするものを選ぶことが大切です。

デッサンでは、デッサン用の鉛筆を使う

文字を描くときの鉛筆とは違い、デッサンを描くときはデッサン用の鉛筆を使います。デッサン用の鉛筆は、一般的にはステッドラーと三菱のユニ、ハイユニがよく使われています。

代表的な種類

・ステッドラー

ステッドラーはドイツの文具メーカーで、文具、製図用品、画材を取り扱う会社です。ステッドラーの鉛筆は、三菱のユニ、ハイユニと同じようにデッサン用として人気が高いです。ハイユニと比べると、多少折れやすいかもしれませんが、紙への定着がいいので画面が汚れにくく、均一の線が描けるので人気があります。

・三菱

三菱鉛筆は、日本の有名文具メーカーで鉛筆、色鉛筆、ボールペンなど多くの文具用品を製造しています。デッサン用の鉛筆ですが、ユニやハイユニは使ったことがある人も多いはずです。

<ユニ>

昭和33年発売のロングセラー商品で、日本における高級鉛筆の嚆矢となった鉛筆です。滑らかな書き味で折れにくい鉛筆です。ハイユニと比べるとグレードがワンランク下の鉛筆になります。ハイユニより安価なので、デッサンで本数がいりコストを重視する人に人気です。

<ハイユニ>(ユニよりも色の定着がよい)

デッサンといえばハイユニ!というほどスタンダードな鉛筆です。芯もほとんど折れず、とにかく滑らかで描きやすいです。高級感あふれるカラーデザインも人気のひとつでしょう。デッサン初心者から上級者まで、幅広く使える鉛筆です。芯は、柔らかくねっとりとした粘度の高い質感です。ハイユニはユニより高価になります。

デッサン用鉛筆の濃さと硬さ

鉛筆の芯の濃さと硬さは、数字とアルファベットで表されていいます。デッサン用の鉛筆は一般的に文字を描くときの鉛筆よりも、濃さや硬さ違う鉛筆を数本使い分けて描いていきます。

芯の硬さや濃さを表す記号

鉛筆の先端部分に記載されている数字とアルファベットが、鉛筆の芯の濃さと硬さになります。描きたい物や表現に合わせて選ぶといいでしょう。初心者の場合は、全部の種類をそろえてもいいですが、2B~3Bくらいの柔らかい鉛筆から使い始め、徐々に買い足していく方法がおすすめの揃え方といえます。

・H:HARD(ハード=かたい)

<数字が多くなるほど薄くて硬い芯>

Hのような硬い鉛筆は、薄く描きたい時や細かい線を描きたいときに使用します。種類はH~10Hまでありますが、数字が多くなるほど薄くて硬い鉛筆になります。

・B:BLACK(ブラック=黒い)

<数字が多いほど濃く柔らかい芯>

Bのような柔らかい鉛筆は、濃く描きたい時や太くて強弱を付けたいときに使用します。描き始めのあたりを付けるときにも適しています。

・F:FIRM(ファーム=しっかりした)

<HとHBの中間の濃さと硬さを持つ芯>

Fは、HとHBの中間の濃さと硬さを持つ芯で、Hよりも柔らかい芯になります。10B~10Hで見てみると、ほぼ真ん中の濃さになります。

・HB : HARD BLACK(ハードブラック=かたくて黒い)

<HとBの中間の濃さと硬さを持つ芯>

HBは、HとBの中間の濃さと硬さを持つ芯で、Bよりも硬い芯になります。10B~10Hで見てみるとほぼ真ん中の濃さになります。

順番に並べると

鉛筆には、一番薄い10Hから一番濃い10Bまで全部で22種類もあります。アルファベットの前の数字は、硬さの度合いを表していて、数字が小さくなるにつれて柔らかくなります。FやHBには数字は付きません。

・Fの位置に注意

Fは、HBとHの間に位置し、HBより薄くHより濃い芯になります。10B~10Hで見てみるとほぼ真ん中の濃さになります。

デッサン用鉛筆の持ち方

デッサンを描くときの鉛筆の持ち方は、大きく分けて3つあります。受け手持ち、順手持ち、文字を書くように持つなどのような持ち方です。これらの持ち方で描くことで、余計な動きをせずに自然な手の形になるので描きやすくなるでしょう。

寝かせて持つ

デッサンを描くときに、鉛筆を上からやさしく持った持ち方です。余計な力が入らないので、スムーズに描いていけます。

・受け手持ち(色の濃淡を出し)

鉛筆を利き手の人差し指の上に置き、親指で軽く押さえながら線を引いていきます。親指にかける力を微調整しながら、デッサンをしていきます。また、鉛筆を前後にずらすことで芯にかかる圧を微調整します。

・順手持ち(広範囲を塗りやすい)

鉛筆を親指・人差し指・中指の3本で軽くつまむように持ちます。この持ち方は、デッサンをするときの一番基本的な持ち方です。手首は動かさないで、腕の動きで線を描きます。長い線をのびのびと書くことができます。

長く持つ

柔らかい質感を表現したいときに、鉛筆を長めに持ち描いていきます。長めに持つことで、先端の芯に力が伝わりづらくなるので、柔らかくて軽いタッチの線が描けます。

・強め

順手の方が受け手より強めに力が入りやすいので、線や大体の線を描きたいときは受け手で長めに持ちます。

・弱め

デッサンで大まかな陰影をつけたいときは、順手で長めに持ち弱めのタッチで描くといいでしょう。

短く持つ

鉛筆を短めに持つことで、先端の芯に伝わりやすくなります。鉛筆を長く持った時より、力強い線が描けます。陰影の時や濃くて強い線を表現したいときにおすすめです。

・強め

順手で短めに持つことで、力加減を強めに描き、細かいところの陰影などを力強く表現できます。

・弱め

受け手で短めに、力加減を弱めに描くことでと、細かいところの柔らかいタッチの線が表現しやすくなります。

鉛筆を徐々に立てていく

軽めに細かく描くときは、小指の側面を紙につけて支えると描きやすいです。描いた線を汚さないように気を付けましょう。

文字を書くように持つ(鉛筆持ち)

仕上げに近づいてきたら、文字を書くように鉛筆持ちをして、細かい箇所に線を入れていきます。画面を汚さないように、コピー用紙などを敷いてもいいでしょう。

・筆圧が強く描ける

普通に文字を書きときのように鉛筆を持ちます。この持ち方は、小さな画面での描写に適しています。最も強い筆圧でかけるのが特徴です。描くときは、感覚よりも脳に左右されやすいので注意が必要です。

デッサン用鉛筆の使い分け

デッサンに使う鉛筆は、硬さや濃さ、メーカーに違いがあり、デッサンを描くときには、書き出しから仕上げまで硬さや濃さを調節しながら完成させていきます。

人によって筆圧やタッチの癖が違う

デッサンで線を描くときは、同じ硬さや描き方をしても人によって筆圧やタッチが違ってきます。
人の描き癖によって変わってくるという点は、当然のことといえますね。思い描いたイメージが描けるように練習すると自分の癖などがわかるようになります。

硬度の違いを使い分けることで表現の幅が広がる

使う鉛筆や鉛筆の持ち方、力の入れ具合などで、硬度の違いを使い分けることができます。
練習を重ねることで、表現の幅が広がっていきます。

書き始め

・硬い鉛筆は使用しないほうがよい

描き始めは、あたりを付けていく作業なので、書き損じたら消しゴムで消すことがあります。そのため、硬い芯は使用しないで柔らかい芯の鉛筆を選びます。

画面を傷つけにくく修正可能な柔らかい鉛筆で

硬い芯で描いたものを消しゴムで消すと、線は消えても紙に線の凹凸が残ってしまいます。画面を傷つけないために、修正可能な柔らかい鉛筆を書き初めに使いましょう。

使い分け

デッサン用の鉛筆は、硬さや濃さ、メーカーに違いがあるので、デッサンだけで仕上げる場合は鉛筆の使い分けが必要です。

・柔らかい鉛筆

<最初の階で使用するのに適する>

柔らかい鉛筆は、最初のあたりを付ける段階で使用するのにとても適しています。消しゴムで修正するときに画面を傷つけないので、たいへん適しています。

・中くらいの鉛筆

<使用頻度が多い>

中くらいの鉛筆は、使用頻度が多くデッサンのほとんどをこの鉛筆で描く人もいるでしょう。もちろん、何本かの鉛筆を使い分けるでしょうが、鉛筆の減りが速くなります。

<使用しすぎると調子や抑揚が単調になるため、適材適所でポイントを押さえて使用する>

デッサンで使用する頻度が高くても、同じ濃さの鉛筆で同じように描きすぎると、どうしても調子や抑揚が単調になってしまいます。そうならないように、適材適所でポイントを押さえて使用しましょう。

・硬い鉛筆

<最初から多く多用しない>

硬い鉛筆を最初から多用し過ぎると、修正して消しゴムを使うと画面の凹凸が目立ったり、線を描くときに上手く描けなかったりということがあります。初めから使うのは避けた方がいいでしょう。

<明るい調子の描きこみ、陰影や調子のついた画面を締めるのに使用>

硬い鉛筆は、明るい調子の描きこみや、陰影や調子のついた画面を締めるときにポイントとして使用すると効果的です。

デッサン用鉛筆の持ち方削り方

デッサンを描いたことのない初心者なら、鉛筆削りで削ってもいいんじゃないの?と思うかもしれませんが、デッサン用の鉛筆はカッターナイフで削りましょう。では、削り方について詳しくご紹介します。

鉛筆削りは使わず、カッターナイフで削る

デッサン用の鉛筆は、文字を書く鉛筆とは違い鉛筆削りは使いません。カッターナイフを使って鉛筆の芯が長めに出るように削ります。

・芯の横の部分を使って面を描くため、芯を長く出す

デッサン用の鉛筆は、芯の横の部分で紙に描くことが多いため、芯の多くの面が紙に付着しそれが線となります。そのため、鉛筆の芯を長く出す必要があるのです。

・鉛筆削りを使うと…

今まで鉛筆を削るときにカッターナイフを使ったことがない人にとって、カッターナイフで削るということはとても面倒だしできるのかな、という不安もあります。しかし、鉛筆を削るときに鉛筆削りを使うとどうなるのでしょうか。

<芯を長く露出できない>

鉛筆を鉛筆削りで削ると芯が短くなり、デッサンに必要な芯を長くするということができなくなります。

<柔らかい芯は折れやすい>

柔らかい芯は折れやすいので、カッターナイフで力加減や角度を調節し、折れてしまわないように気を付けましょう。

鉛筆の削り方

始めのうちはカッターナイフの扱いに慣れないかもしれませんが、何本も削っていくうちに上手になります。気を付けて削りましょう。

①左手で鉛筆を持ち、右手でカッターを持つ

鉛筆を削るときは、左手で鉛筆を持ち、右手でカッターを持ちます。鉛筆は、削りたい部分が左親指の先端に出ている状態で持ちましょう。

②木の部分にカッターの刃をあてて、刃の反対側を左手親指で押して木の部分を3~4cmほど削る

鉛筆の削り取る木の部分にカッターの刃をあてます。このとき、カッターナイフと鉛筆があたる場所は、ナイフの刃の先端ではなく、刃が出ている持ち手に一番近い場所がいいでしょう。そして、刃の反対側を左手親指で押して木の部分を3~4cmほど削ります。

③芯が1cmほど露出したら、芯の先端部分をカッターでとがらせる

芯が1cmほど露出したところで、芯の先端部分をカッターでとがらせておきましょう。とがらせるときは、芯が折れないように慎重におこないます。

④芯の部分を紙にこすりつけ、回転させながらなめらかにする

仕上げに、削った部分が凸凹し過ぎないように、芯の部分を紙にこすりつけ回転させながらなめらかに整えていきます。変に飛び出した部分をそのままにしていると、描くときに画面を傷つけてしまいます。上手く削れないときは、荒い紙やすりで微調整してもいいでしょう。

柔らかい芯は長すぎると折れやすくなる

鉛筆を削るとき、柔らかい芯は長すぎるとどうしても折れやすくなります。何度も折れてしまうなら、力の入れ過ぎか力の角度があっていないのかもしれません。

カッターの切れ味に注意

削るときは、カッターの切れ味にも注意が必要です。スムーズに削れていれば大丈夫ですが、錆びるなどして切れ味が落ちることがあります。上手く削れなければ、刃を折って新しいものに変えましょう。

まとめ必見!デッサン用鉛筆について詳しく解説!

デッサンを描くときは、デッサン用の鉛筆を使います。デッサン用の鉛筆にはいくつかの種類がありますが、一般的にはステッドラー、ユニ、ハイユニが多く使われていて人気です。鉛筆は、カッターナイフで削っていき、先端の芯を長くして使います。

デッサンの書き始めは、柔らかい鉛筆を使い、中ほどは中間くらいの硬さ、仕上げは硬めの芯という具合に鉛筆を使い分けて描いていきます。

鉛筆選びや描き方などは人それぞれなので、自分に合ったものを見つけることが大切です。

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