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鉛筆デッサンを始めてみようと思ったら、あなたならまず何をしますか?何かを始めるときはまず道具を全てそろえるという人もいるでしょう。デッサンを始めるのなら、鉛筆、紙、消しゴム、カッターナイフなどでとりあえずは始めることができます。

なぜカッターナイフなのか、それは鉛筆を削るときに使うからです。

また、モチーフは何がいいのか、など基礎知識や基本的技法について詳しくご紹介しましょう。

鉛筆デッサンに必要な準備

鉛筆デッサンを始めようと思ったらまずは道具が必要になります。そして、描くためのモチーフ、机や椅子などの環境も整わないと描くことはできません。鉛筆デッサンに必要な準備について詳しく見ていきましょう。

道具

鉛筆デッサンに最低限必要な道具は、鉛筆、消しゴム、カッターナイフ、紙などになります。

・鉛筆

鉛筆は、デッサンをするなら硬さや濃さの違うものを数本用意しましょう。メーカーでは、ステッドラー、三菱のユニ、ハイユニが人気です。消しゴムは、練り消しとプラスチック消しゴムの両方を使い分けるといいです。

・カッターナイフ

カッターナイフは、鉛筆の芯を長めに削るときに必要です。

・紙

紙のおすすめはM画用紙ですが、好みのものでいいでしょう。

モチーフ

デッサンをするときにモチーフは必須ですが、モチーフ選びも大切でしょう。初めから難しいものを選ばずに簡単なモチーフから始めてみましょう。また、モチーフの下には白い布や紙などを敷くと陰影がはっきりするのでおすすめです。

環境

鉛筆デッサンの場合は、普通室内ですが光源にも気を付けましょう。窓からの日差しもそうですが、室内の照明も複数あればモチーフの陰影に影響します。モチーフの置き場所や影の付き方に気を付けましょう。また、椅子に座るときの姿勢でモチーフの見え方などが違うので、正しい姿勢で描くように心がけましょう。

鉛筆デッサンの環境

鉛筆デッサンを描くときは室内ということがほとんどでしょう。モチーフの場所と自分との位置や姿勢によってもモチーフの見え方が違ってきます。どのように違うのかを詳しく見ていきましょう。

場所

・モチーフを置く場所に気を付ける

モチーフを置くときは、光源のことも考えて適した位置に置きましょう。デッサンは、見たままを描くので置き場所によって陰影の付き具合が大きく違ってきます。

・光源はどこか

モチーフを室内に置いたときの光源は、太陽の光と室内の照明になるでしょう。窓がなければ、室内の明かりだけですが、広い室内だと複数の光がモチーフにあたりさまざまな陰影が付くということになります。

・どこに置くときれいに見えるか

モチーフをどの位置に置くときれいに見えるのか?あるいは、どんなデッサンを描きたいかによっても変わってきます。

姿勢

・一定の姿勢を保ち、視線を固定する

デッサンを描くときの姿勢は、安定した姿勢で視野が固定できるようにしておきましょう。モチーフを見ているときと紙に描いているときの姿勢が大きく違うのはいい姿勢とは言えません。

・姿勢が前かがみになると視野が狭くなる

人は集中するとついつい前かがみになってしまいますが、その姿勢だと視野が狭くなってしまいます。正しい姿勢は、無理なく背筋を伸ばした状態で、モチーフを観察するときと描いているときの差がほとんどないのがいいとされています。

鉛筆デッサンの制作手順

デッサンを描くときに、いったいどこからどうやって書き進めたらいいのか分からないということがあるかもしれません。一般的な制作手順について詳しく見ていきましょう。

構図を決める

書き初めに、紙の画面に見ているモチーフをどのくらいの大きさでどの位置に描くのかをしっかりと決めることが大切です。

デッサンの構図は最初にしっかり確定しておかないと、描きこんでからの修正は極めて難しいということになります。構図に失敗したら、また一から描き直しということになってしまいます。

形をとる(輪郭)

構図が決まれば、モチーフの形をとっていきましょう。

形をとる(明暗・陰影)

輪郭に問題がなければ、明暗や陰影を書き込みましょう。モチーフの大まかな明暗をざっくりと描きこんで全体的な明暗を見ながら描き進んでいきましょう。細かい部分には触れないで全体的な所に目を向けましょう。

陰影を確認するときは、目を細めると分かりやすいです。細かい箇所が見えなくなるのでおすすめです。

描きこむ(質感の表現)

完成に向けて、細かい部分に目を向け観察しながら描きこんでいきます。モチーフの質感などがしっかりと伝わるように手を加えていきましょう。

鉛筆デッサンの構図

構図とは簡単に言うと、画用紙の中に描くモチーフを、どのくらいの大きさでどの位置に描くのかを決めることです。簡単そうに思えても、実は意外と難しくて大切なのが構図なのです。

モチーフがより美しくなる角度を探す

良い構図とは、モチーフが1つの場合、上下左右のバランスが取れていて、モチーフの大きさが想像できるのがいいとされています。小さすぎるとモチーフの存在がぼやけてしまい、大きすぎると主張し過ぎるということで、デッサンとしては不向きな構図になるでしょう。

デッサンでは、程よいバランスの構図が最適だということです。

書き始める前にいろいろな角度でクロッキーしてみるとよい

構図を決める前に、いろいろ角度を変えてざっくりとクロッキーしてみましょう。描き始めてから、もっと違う角度からの方が良かったと思うかもしれません。

そうなる前にクロッキーをしておくと、いい構図がどれなのかが気付くことができますよ。

鉛筆デッサンのモチーフ

鉛筆デッサンを描くときは、何をモチーフにしたらいいのでしょうか。一般的に良く使われているのが、白い立方体です。他には、果物や野菜、人の手なども見かけますよね。始めて描くなら、まずは簡単な単品から描いてみましょう。

モチーフを構成する要素、置かれている状況を理解する

・モチーフ

自分の好みや画力に合わせて、モチーフを選ぶといいでしょう。

・空間

デッサンでは、空間の表現が大切になります。よく言う奥行き感のことです。空間を表現するには、構図も関係しますが、モチーフがしっかり描かれていないと表現することが難しくなります。

・光源

デッサンを描くときは、光源がどのようにモチーフに影響を及ぼしているのかを表現していきます。光源が1つなのか複数なのか、モチーフとの関係をしっかりと観察しましょう。

・陰影・明暗

光がモチーフにあたることで、陰影や明暗が出現します。モチーフにも明るいところや暗いところができ、場所によって明暗はさまざまです。しっかりと観察しながらデッサンしていきましょう。

・床

ここでいう床とは、モチーフの底面に接している面のことをいいます。床には多くの遠近が存在します。床に落ちている影や距離感を上手く表現することが大切です。

・影

モチーフに光が当たれば、当然影ができます。1つの影でも、濃い影薄い影があります。2方向から別々の光が当たれば、影も2つになり交わっているかもしれません。また、光の強さによって影の濃さも違ってくるでしょう。

・反射光など

モチーフには、光が当たることで反射光が存在します。反射光とは、光が床にあたりそれが反射してモチーフにできるものです。

モチーフ選び

デッサンでのモチーフ選ぶは、いったい何がいいのか、何が一番描きやすいのかとあれこれ迷いますが、初めて書く場合には、簡単な形で陰影や明暗などがはっきりわかりやすいものがおすすめです。初心者におすすめのモチーフを見ていきましょう。

・まずは球体・円柱から、その後、立方体や角錐へ

デッサンの授業などで最初に描くのが、球体や円柱、立方体、角錐などでしょう。シンプルな形から描き始めるのがいいでしょう。

・初心者向けモチーフ

初心者向けのおすすめモチーフは、シンプルな身近な描きやすいものにしましょう。比較的短時間で済むので集中も切れずにいいでしょう。

<マグカップ、紙コップ、野菜、果物>

どれもデッサンの定番ですが、身近にあってすぐに準備もできます。果物だとリンゴが描きやすいでしょう。モチーフの質感をしっかり出して描いてみましょう。

<布類>

モチーフの中のひとつとして、テーブルクロスなどの布類も良く描かれています。布にしか出せない生地の流れなども表現のひとつでしょう。

<トイレットペーパー>

質感や形のとらえやすさから良くデッサンで見かけます。そのまま描くのもいいですが、少しトイレットペーを引っ張って一枚の薄い紙の部分を描くといいでしょう。

<手>

モチーフが何もない!そんな時は少し難しめですが、自分の手を描いてみましょう。利き手の逆の手をモチーフとして描いてみましょう。ポーズが決まらなければ、いろいろな手の形を軽めにクローキーしてみるといいですよ。

・ワンランクアップ

初心者のデッサンでは物足りないと思ったら、ワンランクアップのカラスなどに挑戦してみましょう。

<ガラス、木、金属などで質感を描く>

デッサンに自信がある人や描いてみたい人は、ちょっぴりレベルが上のモチーフを描いてみましょう。ガラス、木、金属などで質感を上手に表現してみましょう。

鉛筆デッサンの線と調子

デッサンでの調子とは、鉛筆などの線で描いた、灰色の濃淡や明暗などのことで、色の段調の状態や様子のことをいいます。ここで詳しく見ていきましょう。

線描と稜線

・輪郭などを線で描く

デッサンを描くときは、輪郭などを線で描きますが、初めからしっかりとした線で描いてしまうと、妙に輪郭だけが目立ってしまいます。

・稜線(りょうせん)

デッサンでは、面と面の境界線のことをいいます。稜線は直線や曲線で描き1本で表現しますがポイントとなる大切な線です。

<モチーフの形が大きく変わる場所のあたりとして薄く描く線>

モチーフの形が大きく変わる場所があれば、そこをあたりとして薄く描きます。これの線のことを稜線といいます。

<立体感が出る>

この稜線を描くことでモチーフに立体感が生まれます。これは、1本の線で直線や曲線で描き、これを描くことで表現が広がります。

調子

・光と影によってできる明暗の変化。鉛筆で描いたグレーの濃淡、明暗など

モチーフをしっかりと観察して、光と影によってできる明暗の変化に気付きましょう。光の当たり具合でできる影はどこも同じではありません。鉛筆で描いたグレーの濃淡や明暗などをしっかりと描きこむことで調子を取りましょう。

・調子を取る、調子を入れる、調子が足りないなどと表現する

デッサンでいう調子は、「調子を取る」、「調子を入れる」、「調子が足りない」などと表現します。例えば、調子を取るは、モチーフの観察が主体なら画面に描きこむ作業のことです。

・鉛筆でつけられる調子には、明度と彩度がある

<彩度が高い:柔らかい鉛筆で描いた、画用紙の目が潰れていない調子>

鉛筆で描いていく調子には、明度と彩度があり、デッサンで柔らかい鉛筆を使って描いた画用紙の目が潰れていないきれいな調子を彩度が高いといいます。

<彩度が低い:硬い鉛筆で描いたり、擦ったりして、画用紙の目が潰れている調子>

硬い鉛筆で描いたり、擦ったりして、画用紙の目が潰れてきれいでない調子を彩度が低いといいます。

・光の表現

<光源と影、光源に対するモチーフの明暗>

光がモチーフにあたれば、明暗や陰影ができます。これらを上手くとらえて描くことができれば、素晴らしいデッサンになるでしょう。

・鉛筆のタッチと立体感

<形にあった線、線の方向を使う>

鉛筆の描く線は、そのタッチによってモチーフを立体的にも、それ以外の物にもしてしまいます。例えば、球体を描くときに丸いということにとらわれ過ぎていると上手く調子が付けられず、立体的に描けないことがあります。デッサンでは、モチーフの形にあった線運び、線の方向を考えながら描きましょう。

・空間表現

<奥行き、遠近感>

空間表現の中で奥行きや遠近感をだすには、まずモチーフを正確にとらえ描くことです。モチーフが正確に描けていないと違和感を覚えるだけでなく、遠近感もよくわからなくなってしまいます。また、モチーフの明暗や陰影をきちんと表現できていたら奥行きや遠近感もしっかりと描けていることになるでしょう。

<背景と床の表現>

デッサンの背景は白色のままということがほとんどですが、これも白い空間ととらえましょう。床は、一番手前(画用紙の下部分)が一番近く、奥に行くほど遠くなります。空間表現である背景と床が上手く描かれていたら、床に落ちる影を正確に表現しましょう。そのためには、床に落ちている影というイメージではなく床が水平に奥に向かって伸びていると考えてみてはどうでしょうか。

鉛筆の使い分けや表情の付け方を研究する

鉛筆の種類を使い分け、デッサンの表情の付け方を研究してみましょう。鉛筆は濃淡をだすことができ、消しゴムなどで消すことで明るさや光を表現できます。

・濃いのと薄いのを重ねる

鉛筆でただ線を描くのではなく、力加減や鉛筆を変え濃い線や薄い線を重ねることで今までと違う表現ができます。

・擦る、練りゴムで変化をつけるなど

擦筆や練りゴムなどを使ってデッサンに変化を与えましょう。明るいところをただ塗らないで残しておくのとこれらを使って表現するのとは大きな違いがあるでしょう。

まとめ鉛筆デッサンの基礎知識と基本的技法について徹底解説!

鉛筆デッサンの基礎知識と基本的技法についてご紹介しましたがいかがでしたか。

始めてみようと思ったら、必要な道具からそろえていきましょう。

モチーフ選びに困ることもありませんね。身近なもので十分です。ここに挙げたものならネットにデッサンが載っているものも多いです。自分の描いたものと見比べて練習することもできますよ。

デッサンは、描けば描くほど上手くなります。ポイントを押さえてたくさん描いてみましょう。

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