レジン作家はレジンアートやレジンアクセサリーなどの名前で呼ばれるレジンを用いた物について、オリジナルの作品を作っている人物です。
樹脂であるレジンには1つの液体を紫外線によって固める「UVレジン」と2つの液体を混ぜ合わせることで固める「エポキシレジン」の2種類があり、前者は主に薄めの物、後者は主に厚めの物を作る時に用いられます。
近年では固める際の手軽さからUVレジンが人気となっており、完成したレジンアートに金属パーツ等を組み合わせることで、アクセサリーにも応用できます。
ハンドメイドの中では特殊な道具を用いるものですが、組み合わせ次第で独創的なデザインが作成できるという利点があり、そのデザインが良いものであれば、高い値段で売買されることもありえます。
レジン作家は仕事としてネットショップでの販売やワークショップの講師などが主たる活動内容ですが、これらに関して始める際に特別な許可や資格は必要ではありません。
しかし、実際にレジン作家として働いていくには、資格を所持していないと困る部分が出てきます。
レジン作家としての収入を得るためには、ショップの場合はお客さんに買って貰う、ワークショップの場合は生徒として来て貰う、もしくはイベント等に呼んで貰うというように、必ず自分以外の誰かと関わる必要があります。
そんな時にレジンアクセサリーの知識や実技を証明できる資格を所持している人といない人の商品やワークショップが並んでいる場合、ほとんどの人が前者の方に信頼性を感じるものです。
作品としての出来が良くても、信用面が整っていないとレジン作家として関わる時に不利になってしまいます。
このことから、レジン作家を始めるための条件がなくても、レジンアートの作成に必要な知識や実技を証明できるような関連資格を取得しておいた方が良いと言えるのです。
レジンアートの道具や制作方法は、学校で習えるものではないため、今現在レジン作家として活動している人から情報を集めることが学習方法の一つとして考えられます。
ネットでのブログや動画配信をしている人や、自身の制作方法を書籍化している人などがおり、情報量だけで見れば非常に多いものです。
しかし、その中からレジンアート関連の資格試験に向けた情報を取り出すのは難しいものがあり、集められたとしても時間がかかってしまいます。
もちろん、レジン作家の中には独学で始めたという人もいますが、資格の取得を前提とした場合、あまり効率的な手段とは言えないものです。
教室・スクールにおいてハンドメイド系の講座はメジャーであり、人気が出ているレジンアートについても多くの講座が見つけられます。
しかし、それらの講座は趣味としてレジンアートやアクセサリーを始めたい人に向けたものが多く、作成の知識は得られても、資格試験に出るような細かい部分まで学ぶには効率的ではありません。
よく探したら資格試験対策の講座もあるかもしれませんが、独学と同じく、探し当てるまでに時間がかかるところがおすすめできません。
通信講座でもハンドメイド系の講座は数多くあり、レジンアートの関連の資格も用意されています。
こちらは教室・スクールとは違って実際の作成部分は取り扱えない場合もありますが、資格試験については資格を発行する講座と提携してテキストを作っているところもあるので、必要な知識は十分に身に付けられるようになっています。
また、通信講座の教材は冊子やネット上で見られる動画など持ち運びしながら勉強できるようになっていることが多いので、自宅で勉強できるのはもちろんのこと、普段忙しい人も隙間時間を使って勉強できます。
上記の2つが資格試験向きではないというのところもありますが、それを差し引いても使いやすい部分が多いので、特別な理由がなければ通信講座がおすすめです。
レジン作家を始めた後で最も多いのは、自身の作品を専用のネットショップに売り出したり、フリマアプリに出品することです。
ただ、最初からすぐに買い取って貰えることや、売上を大きく伸ばすことは難しいもので、レジンアートやアクセサリーを作りつつ、自分がレジン作家として活動していることをアピールする宣伝力が必要になってきます。
そのため、多くの場合はブログやSNSを用いながら、売り出しや出品を知らせて認知度を得ていくところから始めることになります。
作品についてはクオリティの高さや独創性も必要になりますが、それ以上にコンスタントに作品を出せることも購入者側としては気になる部分なので、なるべく一定のペースで作れるようになっていくと、売れっ子作家に近づけるでしょう。
レジン作家としてのもう一つの道は先に紹介して教室・スクールにおいて、実際にレジンを用いながらアクセサリー等を作るワークショップを開くことです。
レジンは道具さえあれば場所は特に縛られないので、地域のカルチャーセンターやマンションの一室を借りたり、自宅の一部を教室にしたりと、様々な場所が候補になりえます。
ワークショップで募集をかける時は「初心者向け」や「レジンを用いたネックレス」などある程度来る人や作る物を限定しておくと、利用者としても行きやすくなるので、最初にターゲットを絞ることは重要です。
また、近年では面と向かって指導するのではなく、ネットのビデオ通話等を用いてワークショップを開く場合もあります。
その場合は道具や材料は生徒側で用意して貰う必要はありますが、場所的にワークショップへ行けない人も、用意が整えば始められるので、そこの需要を狙える可能性があります。
レジンアートデザイナー資格は日本デザインプランナー協会(JDP)が発行しており、自分がイメージした形を実際に作成できる、そう言ったレベルのレジンアートの知識や実技を証明する資格です。
レジン作家になった後に必要な独創性の部分を証明できるので、販売やワークショップでも大いに活用できます。
受験資格 | なし |
---|---|
受験料 | 10,000円(税込) |
受験申請 | 公式サイトから申込 |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
試験日程 | 2ヶ月に1回ペースで開催(年度による) |
UVレジンデザイナーは日本インストラクター技術協会(JIA)が発行しており、レジンの基礎を理解した上でそれらを応用できるような知識があることを証明する資格です。
UVレジン限定にはなりますが、レジンの基礎をしっかり固めている資格として提示できます。
受験資格 | なし |
---|---|
受験料 | 10,000円(税込) |
受験申請 | 公式サイトから申込 |
受験方法 | 在宅受験 |
合格基準 | 70%以上の評価 |
試験日程 | 2ヶ月に1回ペースで開催(年度による) |
レジンアクセサリー資格は一般社団法人日本ハンドメイド・アクセサリー協会が発行しており、レジンアクセサリーの作成について多種多様な知識や技術を証明する資格です。
講座は限定されていますが、趣味講座と販売講座の2種類が用意されており、販売講座ではマーケティング等の知識を得ながら資格取得ができます。
受験資格 | 成人であること(保護者の許可があれば13歳以上も可) |
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受験料(受講料) | 趣味講座:88,430円 販売講座:102,630円 |
受験申請 | 講座の終了で資格発行(講座は協会のホームページの申込から) |
受験方法 | ー |
合格基準 | ー |
試験日程 | ー |
SARAスクールジャパンのレジンアートデザイナー資格に関連した勉強ができる講座としては、以下の2つのコースがあります。
SARA School JAPAN | 基本コース | プラチナコース |
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受講料 | 59,800円 | 79,800円 |
受講期間 | 6ヶ月(最短2ヶ月) | 6ヶ月(最短2ヶ月) |
添削回数 | 5回 | 5回+卒業課題1回 |
資格試験 | 公式サイトで各自申込 | 免除(課題提出のみで卒業と同時にレジンアートデザイナー資格とUVレジンデザイナー資格を取得) |
認定試験受験費用 | 各資格10,000円(税込) | 免除 |
内容としては、先に紹介したUVレジンデザイナー資格の試験でも使える教材とカリキュラムが含まれています(こちらの資格についても協会認定です)。
そして、プラチナコースにある特典として、卒業課題提出のみでレジンアートデザイナー資格とUVレジンデザイナー資格を取得できるというものがあり、このコースでは本来の試験の受験費用をプラスするだけで、試験が免除されるという、非常に効率的なものになっています。
ただし、レジンアートデザイナー資格のみの取得で考えると、UVレジンデザイナー資格分の受験費用を払う必要があるため、複数の資格は必要ない場合は基本コースでも十分なものです(その場合は講座とは別に認定試験に申し込む必要があります)。
受講期間は1日30分の勉強で6ヶ月が想定されていますが、勉強時間が確保できれば更に早い取得も可能で、公式の想定では最短2ヶ月取得も可能となっています。
諒設計アーキテクトラーニングのレジンアートデザイナー資格に関連した勉強ができる講座としては、以下の2つのコースがあります。
諒設計アーキテクトラーニング | 基本講座 | スペシャル講座 |
---|---|---|
受講料 | 59,800円 分割:3,300円×20回(初回4,276円) |
79,800円 分割:3,800円×24回(初回3,891円) |
受講期間 | 6ヶ月(最短2ヶ月) | 6ヶ月(最短2ヶ月) |
添削回数 | 5回 | 5回+卒業課題1回 |
資格試験 | 公式サイトで各自申込 | 免除(課題提出のみで卒業と同時にレジンアートデザイナー資格とUVレジンデザイナー資格を取得) |
認定試験受験費用 | 各資格10,000円(税込) | 免除 |
講座の概要としてはSARAスクールジャパンと同様になっていますが、使用される教材やカリキュラムは違うものになっています。
認定講座であることは双方変わりないので、公式サイトの情報や資料請求で確認して自分に合うと思う方を選ぶと良いでしょう。