インテリア関連の資格とは、どのようなものなのでしょうか。
インテリアデザイナーやインテリアコーディネーターというと、とても華やかなイメージの仕事です。これらの職業に就くには難しいのではないかと思う人もいますが、意外なことにとくに資格は必要ありません。
インテリアデザイナーやインテリアコーディネーターという名称の資格は、それぞれ存在していますが、資格を持っていなくても働いている人はたくさんいます。資格が必ず無くては名乗れないような職業ではないのです。
専門学校や大学、美大で学んでも、学んだだけでは資格を取ることはできません。インテリアデザイナーやインテリアコーディネーターの資格を取得しようと思ったら、自分で試験に挑戦して合格する必要があります。
インテリア関連の資格には、インテリアデザイナーやインテリアコーディネーターのような民間の資格や、建築士のような国家資格があります。資格が無くてもインテリア関連の仕事に就くことはできますが、仕事をしながら多くの人がインテリア関連の資格を目指しているのが現状です。
その理由は、他の資格と同様に、資格を持っているとクライアントや一緒に仕事をする仲間に信頼され、専門性をアピールすることができるからです。それに、インテリア関連の資格取得に向けて勉強することで、実務では得ることができなかった知識や技術を身に着けることができるというメリットがあるからです。
将来的に転職や独立開業してフリーランスになる時にも有利になるといえます。
インテリアデザイナーの資格とは、どのようなものなのでしょうか。
インテリアデザイナーの資格を認定しているのは、日本デザインプランナー協会という団体です。この団体ではさまざまな資格を認定しており、インテリア関連であれば、インテリアアドバイザーや空間ディスプレイデザイナー®の資格認定も行っております。
インテリアデザイナーの資格は、インテリアに関する豊富な商品知識や販売技術などが問われます。インテリアデザイナーの資格取得後は、カルチャースクールで講師としても活躍することもできます。
受験料は10,000円(税込み)です。受験資格はとくになく、試験は2カ月に1度の間隔で行われているので、いつでも受験するチャンスがある資格になっています。
インターネットから申し込みすることができ、在宅で受験することができるので、社会人で仕事を持っている人でも受験しやすい資格といえます。平成26年度のインテリアデザイナー試験の結果を見ると、受験者数3,524人のうち、合格者は1,082人になっています。合格率は30.7%です。
インテリアコーディネーターの資格とは、どのようなものなのでしょうか。
インテリアコーディネーターの資格を認定しているのは、公益社団法人インテリア産業協会という団体です。この団体ではインテリアコーディネーターの他にもキッチンスペシャリストの資格認定も行っております。
インテリアデザイナーの資格は、インテリアに関する幅広い商品知識やフリーな立場からインテリアについて適切な助言やアドバイスができることが問われます。
受験料は一次試験と二次試験を受験する基本タイプで14,400円(税込み)、一次試験のみのタイプで11,300円(税込み)です。年齢や性別、学歴、職業、経験は問われないので、誰でも受験することができます。試験は1年に1回で、北海道から沖縄までの全12会場で行われています。1年に1度しか受験するチャンスは無いので、資格取得を目指すのであれば、しっかりと対策を練って挑む必要がある資格といえます。
インターネットか郵便局で払込票を使って申し込みすることができます。平成29年度のインテリアコーディネーター試験の結果を見ると、合格者は1,931人で、合格率は22.5%です。
インテリア関連の仕事をする上で、持っていると強い国家資格に、建築士が挙げられます。建築士は、一般住宅から店舗、公共設備、空港までの建築物の設計や工事監理を行うのが仕事です。建築士は、一級建築士と二級建築士、木造建築士の3つに分けられており、資格によって扱える建築物の構造や用途、規模が異なってきます。
建築士の上位資格です。二級建築士の資格を取ってから4年以上の実務経験を積むと、一級建築士の受験資格が得られます。
一級建築士になると、学校や病院、美術館、デパートなど延べ面積500㎡を超える大型建築物や、鉄筋コンクリート構造で延べ面積300㎡を超えるオフィスビルなどの設計や工事監理をすることができるようになります。
インテリアデザイナーであれば、一定規模の木造住宅や鉄筋コンクリートの建築物の設計や工事監理ができれば十分なので、二級建築士の資格があれば強みになるといえます。
インテリア関連の資格で、他にもおすすめの資格をご紹介します。
インテリアプランナーの資格は、インテリアデザイナーの上級資格といえます。住居やホテル、オフィスなどの室内環境や設備の設計を行い、工事監理、メンテナンス、コンサルティングまで行うのが仕事です。
そのため、プログラミングやデザイン、マネジメントまでの幅広い知識と高度な能力が要求されます。インテリアプランナーの資格と建築士の資格を併せ持っていると、さらに活躍の場が広がるといえます。
カラーコーディネーターというと、ファッションや衣類を思い浮かべるので、アパレル業界で必要な資格のように思いますが、建築物や空間をデザインする上で、色彩設計は無くてはならないものです。カラーコーディネーターは色に関するスペシャリストで、色の種類や明るさを論理的に組み合わせることで、もっとも効果的な色の使い方を提案できる人のことをいいます。